インタビュー
2020/02/18

ユニリーバ・ジャパン、 新時代に合わせた革新的な手法で人材を採用

ユニリーバ「革新的な人材を採用」

日用品や食品など消費財を手がけるグローバル企業のユニリーバ。その日本法人であるユニリーバ・ジャパンでは、新卒の通年採用や働く場所と時間を自由に選択できる人事制度など、既成概念にとらわれないユニークな採用・人事制度を導入している。その根底にはどのような理念があり、それが同社の経営にどう貢献しているのだろうか。

※ビズリーチは、日経ビジネス電子版 SPECIAL テーマ特集「働くを考える」に協賛しています。

※日経BP社の許可により、2018年4月10日~の日経ビジネスオンラインSpecialに掲載された広告から抜粋したものです。禁無断転載 (C) 日経BP社

いつでも未来を考えられるように、いつでも応募可能な新卒採用制度を導入

いつでも、世界中のどこからでも応募できる新卒採用制度、それがユニリーバ・ジャパンの「UFLP365(ユニリーバ・フューチャー・リーダーズ・プログラム365)」だ。2017年6月から実施している。対象となるのは、大学1年生から既卒3年以内の人たち。彼らは既存の枠組みに縛られることなく、同社のサイトに登録した時点から就職活動をスタートさせることができる。

ユニリーバ・ジャパン、革新的な新卒採用制度「UFLP365」を導入

UFLP365の特徴は、 単に新卒の応募期間を設定しないということだけではない。インターンシップあり、なしの2つの過程から選ぶことができ、いずれも社員としてのポテンシャルを測る「ゲーム選考」、与えられたテーマに対して回答する「デジタル面接」、同社の本社オフィスで実際の仕事に近い課題に取り組む「ディスカバリーセンター」といったユニークな選考プロセスが用意されている。

さらに入社のタイミングも本人が決められる。具体的には、ディスカバリーセンターで合格してから役員による最終面接までの間に最大2年の期間が空けられる。また、内定をもらってから入社までも最大2年の猶予があり、4月入社または10月入社から本人の都合に合わせて選択できる。最終面接の前に1年間留学するといったことも可能だ。ただし、内定後に他社に就職した場合には内定辞退とみなされる。

なぜ、同社はこうしたユニークな採用制度を採り入れたのか。そこには「いつでもどこでも自分の未来を考えてほしい」という、ビジネスを通じて社会をより良くしていくことを経営理念に掲げる同社ならではの信念がある。ユニリーバ・ジャパン・ホールディングスの取締役 人事総務本部長の島田由香氏は「いつでも思い立ったときに自分の人生を考えていいはず」と語る。その島田氏が提唱するのは“リクルーティングからソーシングへのシフト”だ。

「ソースとは源です。会社のエネルギー資源である人材をどう採るのかという意味と、個人の能力やポテンシャルというソースをどう役立てるのかという意味が含まれます。人材難の時代だからこそ、ソーシングの発想が必要なのです」(島田氏)。同社のユニークな考え方から、経営に貢献する人事のあるべき姿を考えていきたい。

自由に働く機会を広げることで社員のポテンシャルを引き出す

同社の理念を象徴するもう一つの制度が「WAA(ワー)」である。WAAとは“Work from Anywhere and Anytime”の頭文字をとったもので、働く場所や時間を社員が自由に選べる新しい働き方だ。在宅勤務やフレックスタイムなどの取り組みを拡大したもので、上司に申請すれば会社や自宅以外の場所でも働ける。また、平日の6時から21時の間で自由に勤務時間や休憩時間を決められる(*1)。全社員が対象(*2)で、理由を問われることもなく、期間や日数の制限もない。

(*1) 1日の標準労働時間は7時間35分、1カ月の標準勤務時間=標準労働時間×所定日数とする

(*2) 工場、一部の営業を除く

働く場所や時間を社員が自由に選べるWAAによる「働き方の例」

UFLP365やWAAに共通しているのは、人を大切にするという理念である。「人の人生をもっと価値あるものにするために、企業としてできることを提供したいと考えた結果です。今の社会では、就活にはリクルートスーツを着なければならない、通勤ラッシュで疲れ果ててでも9時に出社しなければならないという“当たり前”が、人よりも大切にされてしまっている。尖(とが)った人に来てほしいなら、企業から“当たり前”を変える必要があります」と島田氏は指摘する。

もちろん、企業であるからには競争力を上げ、利益ある成長を続けなければならない。同社は「だからこそ、人を大切にすべき」という発想に立つ。すべての社員が自分らしく幸せに働き、最大限能力を発揮できるようにしていくことこそが、企業としての成長の基盤だと考えているのだ。実際に、同社ではWAAを導入したことにより、社員の幸福度が上がり、生産性もアップしたという。

社員が自分らしく幸せに働くうえで大事なのが、企業の目的(パーパス)や価値観に共感し、自分の希望や適性に合った仕事ができるということだ。そのために前述のUFLP365でもユニークな選考プロセスを採り入れている。

まず、1次選考の「ゲーム選考」では、脳神経学的な視点を取り入れたゲームを通して、応募者の能力や性格、考え方の傾向などを測る。さらに3つのシナリオと1つのケーススタディーに対してスマートフォン(スマホ)で録画した映像で回答する「デジタル面接」では、一人ひとりの個性を見ることができる。

そして、もっともユニークな「ディスカバリーセンター」では、本社オフィスに応募者を集め、実際の仕事に近い課題に挑戦してもらう。さまざまな部署の社員を交え、実務さながらの臨場感の中で、同社で活躍できる人材かを複数の目で見て判断する。島田氏は「企業と個人の価値観が合うことがもっとも重要です」と話す。同社の場合は“ビジネスを通じて社会を良くしていくこと”がキーワードだ。その目的に共感したうえで、個人がどう能力を発揮できるかが問われることになる。

マインドセットを変えてくれる刺激を与え続けることが大事

同社は中途採用に対して明確な人材像を持っている。同社が求めるのは“WOWな人”だ。WOWとはWorldwide、Out of box、Woman+αという3つの要素の頭文字をとったもので、ワールドワイドな視点を持ち、既成概念にとらわれずに発想し、ダイバーシティー(多様性)を当然のこととして受け止めるといった人材である。

島田氏は「企業として失いたくない人材について深く考えることで、求めるべき人材が見えてきます」と語る。WOWに合致していて、ポテンシャルが高く、優れたリーダーシップを発揮してパフォーマンスを出し続けられる人こそ同社が求める人材であり、企業として失いたくない人材だ。それを基準に採用活動を行うことでブレがなくなる。

WOWに該当する人材には、共通した要素がある。強い目的意識とポジティブなマインドセットを持ち、たとえ壁にぶつかっても自分でエネルギーをつくり出して前に進み続けられること、他の人や世の中に対して深い愛情を持ち、その人の一部を担ってサポートしていこうとしていくことなどだ。

「例えば何かを始めるとき、できない理由を並べ立てる人もいれば、どうしたらできるかを考え続ける人もいます。これはマインドセットの違いです。他人のマインドセットを無理に変えることはできません。でも、その人が変わろうと思えば、マインドセットは変わります。人事として、その人が自ら変わりたいと思えるような刺激を与え続けることが大事なのです」(島田氏)

マインドセットが変われば、その人の能力もパフォーマンスも変わってくる。だからこそ、今できることよりもその人が潜在的に何を持っているのかを見極める必要がある。同社は「人は変わる」という前提で人事を考えている。そのため、UFLP365でも期間を1年空ければ何度でも応募できる制度を導入している。

島田氏は「何回でも応募できるようにしているのは、人は必ず変わることができると信じているからです。ユニリーバの採用に触れたことで、自分の人生を考えるきっかけになったと言われる採用活動をしていきたい」と意気込みを語った。

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