人事課題
2019/12/26
管理職が効果的にマネジメントするためのポイントとは?目標設定例を紹介
管理職が目標を設定する場合、一般の社員とは異なる視点を持つことが大切です。管理職の役割を意識したうえで、必要な目標を決めるようにしなければなりません。

また、自分の目標を設定するだけではなく、部下の目標についても管理していく必要があります。適切な目標設定をすることで、自分や部下、部門の業務が効率化するようになるのです。

管理職が目標を設定するためのコツや具体例、部下の目標管理のポイントを見ていきましょう。  

1.管理職の業務や役割を認識する

管理職として能力を発揮するためには、まず管理職の業務や役割を再認識することが大切です。

管理職が何をするべきかを理解してこそ、正しい目標設定ができるようになります。そのためにも、まずは管理職がどのような役割を担っているのかを見ていきましょう。

1-1.業務の管理

管理職には「業務の管理」という役割があります。自らの業務を行うだけではなく、組織内における業務を管理することが求められるのです。与えられた業務を部下に割り振るなどして、組織内の業務が円滑に進むようにし、期間内に終わるように調整する必要があります。

もし管理している業務が目標に達しなかった場合には改善を行わなければなりません。また、経営方針に基づいて、自分から業務を企画したり行ったりすることもあります。管理職として結果を出すためには、業務にかかわるあらゆる部分を理解しておくことが重要になるのです。  

1-2.労務管理

管理職の業務のひとつに「労務管理」があります。

労務管理とは、主に労働日数や労働時間を管理することを指します。各種ハラスメントの予防やメンタルヘルスの管理なども労務管理に含まれるのです。労働者が働きやすい環境を維持し、不利益を被ることがないように管理することも求められます。

管理職が行う労務管理の一環には組織構築や人事考課、採用活動などが含まれることもあります。組織の管理には、組織作りも含まれるため、部下に対する気配りや心配りも欠かせません。  

1-3.人材育成

組織内の人材育成も管理職の業務です。

部下の業務をサポートしつつ、適切な指導を行うことで、業務の手順を教えたり技術や知識を伝えたりすることが求められます。

また、組織内の目標を部下と共有することも管理職の役割です。どのような目的のために業務を行うべきかを理解させなければ、部下に適切な行動を促すことができないからです。

さらに、キャリア相談を受けるなど、部下が抱く悩みの解決にも力を尽くす必要があります。そのため、管理職の目標設定には、人材育成の方法や期間なども盛り込まなければなりません。

2.管理職が目標設定をする際のポイント

管理職自身の目標は、部下の目標設定にも影響します。そのため、管理職は部下への影響も考慮したうえで、ふさわしい目標を設定することが必要です。ここでは、管理職が目標を設定する際のポイントを取り上げていきます。  

2-1.目標設定の目的を明確にする

管理職が目標を設定するとき、意識すべきポイントが4つあります。

1つ目は、具体的かつわかりやすい目標を選ぶことです。具体性のない目標は、部下にも理解されず、結局は達成できないものになってしまうでしょう。

2つ目は目標が高すぎたり低すぎたりしないことです。あまりにも高い目標は実現が不可能なだけではなく、部下に無理な業務を押しつけることにつながります。逆に低すぎる目標の場合、簡単に達成はできるものの、望ましい結果は得られません。

3つ目は、目標となる数値や期限を決めることです。数値や期限のない目標は、評価することができません。目標を設定し、行動したあとには、必ず業務の見直しをする必要があります。そのためにも、ハッキリとした数値や期限による目標の設定が欠かせません。

4つ目は目標を達成するための方法を明確にすることです。どれだけ素晴らしい目標があっても、それを実現する手段がわからなければ達成できません。管理職は部下にも目標への道筋をきちんと示すことが求められるのです。  

2-2.モチベーションアップにつなげる

管理職が目標設定する場合、モチベーションのアップについても意識する必要があります。管理職自身が「目標を達成するためにがんばろう」と思えることが大切です。そのためには、きちんと現状に合った目標を見つけるようにしましょう。

さらに、組織に貢献できる目標や、管理職としてスキルアップができる目標の設定も大切です。単に達成するためのものではなく、その後の展望が見えるような目標を立てれば、モチベーションがより高まるはずです。  

2-3.経営目標に基づいた目標を設定する

管理職にとって、経営目標にもとづいた目標設定を行うことが大きなポイントになります。経営目標を意識することで、部署ごとにどのような目標が必要になるのかを考えなければならないからです。

経営目標に合った目標設定を行わないと、各部署や担当がまとまらず、経営全体にとって良い結果につながりません。1つの部署、1人の部下の行動単位ではなく、組織全体が進む方向を意識して目標を考えるよう心がけましょう。

経営目標に合わせるというのは、財政的な面を考慮することも意味します。財政面での目標値を設定し、達成するために必要な人員を確保することを考えましょう。

必要に応じて、人材の育成方法なども含めて、目標設定を行う必要があります。そして、実際の業務を行うための具体的な方法も示していくようにしましょう。

3.実行可能な目標にするには?管理職の目標設定の方法と注意点

管理職が目標設定を行う場合、押さえておくべきポイントがあります。正しい方法を理解していないと、せっかく目標を定めても、達成できない事態に陥る可能性もあるのです。ここでは、目標を設定するための方法と注意点について紹介します。  

3-1.目標設定の方法

目標設定の方法としては、まず組織内の課題を洗い出すことが大切です。組織のなかにどのような問題があるのかを考えれば、それを解決するための目標が定まっていきます。

次に、具体的な数値を定めるようにしましょう。目標設定において、主観的な内容は避ける必要があります。具体的な数字を決めることで、誰が見てもわかるような目標にすることができるのです。

そして、目標を達成するまでの期限を設けましょう。期限のない目標を立ててしまうと、どこまで努力すれば良いのかがわからなくなるからです。

最後に、目標を達成するためのプロセスを決めます。どのような方法で目標を実現するのかを具体化していきましょう。ここまで目標がはっきりと決まれば、あとは実行に移すだけです。  

3-2.目標設定の注意点

目標を設定するのは大切ですが、注意すべき点もあるため気をつけましょう。まず、目標を多くしすぎてはいけません。多くの目標を設定することで、結局はどれも達成できないというケースが少なくないからです。できるだけ目標は1つに絞り、確実に達成していくべきでしょう。

また、目標は管理職の役割に基づいたものである必要があります。業務管理や人材育成など、管理職が担うべき業務について目標を立ててこそ実現することに意味が生まれるからです。

そして、大きな目標だけではなく、その過程に小さな目標を設定することも意識すべきでしょう。いきなり大きな目標だけを立てても、そこにたどり着くまでの過程がしっかり描けかれていなければ、達成するのは困難です。一歩ずつ着実に目標へ近づくためにも、1日ごとや1週間ごとの目標も一緒に立てるようにしましょう。

4.管理職の職種別目標設定の例を紹介

管理職が目標設定をする場合、職種に応じた目標を選ぶ必要があります。ここからは、職種別の目標設定の具体例について見ていきましょう。  

4-1.事務職

事務職における目標設定の例としては、まず部門全体として「部門のミス発生率をゼロにする働きかけをする」といったものがあります。事務職にとっては、正確に業務を遂行することがもっとも重要です。ミスを完全になくすのは難しいことですが、ミスをゼロにするためにできることを実践していくという目標は有効です。

また、業務の効率化を図るために「事務作業の効率化に向けて具体的な案を出す」といった目標も良いでしょう。事務作業を効率良く進められれば、時間に追われて発生するミスも少なくなります。個人的な目標では「社会保険労務士の資格を取る」といったものもあります。個人のスキルアップも、組織への貢献につながります。  

4-2.営業職

営業職における目標設定の例としては、部門の目標として「新商品の販路を拡大して年間売上高を5億円にする」といったものがあります。具体的なプロセスと目標とする数値を入れることで、達成までの過程を意識しやすくなります。

また、人材育成のために「部下のビジネスマナー向上のため、顧客対応マニュアルを作成する」といった目標を立てる場合もあります。さらに、管理職の個人的なものとして「マネジメント研修を受け、マネジメント力を上げる」という目標を立てる人もいます。  

4-3.技術職

技術職における目標設定の例としては、業務を行う効率を意識して「納期を守るため、チーム内の業務効率化を進める」といったものがあります。定められた期限のなかで、効率的に業務を進めるためには、小さな目標を1つずつ達成していくことが求められるでしょう。そうした1週間ごとや1カ月ごとの定期的な目標を定めるのも、管理職の業務です。

また、コスト削減のために「開発予算の管理を徹底する」といった目標を設定する場合もあります。さらに、人材育成として「技術をマニュアル化し、新人の技術習得に生かす」ことを目標とする例もあります。技術の指導を現場に一任するのは負担が大きいだろうことも考慮し、管理職から適切なフォローをすることも必要になります。そのための目標設定として、マニュアルの作成は効果的でしょう。

5.管理職が部下の目標管理をする際のポイント

管理職は部下の目標についても、管理する役割を担っています。しかし、部下の目標の管理には注意すべき点があります。大切なのは管理職が示した目標について、部下が共通の認識を持つことです。目標管理をする際のポイントについて見ていきましょう。  

5-1.部下とコミュニケーションを取る

管理職が部下の目標を管理する場合、部下とのコミュニケーションをしっかり取るよう意識する必要があります。

部門内の目標を提示したうえで、どのようなことを期待しているかを部下に伝えるようにしましょう。ただし、目標について管理職から指示することは避けるべきです。あくまで、目標は部下が自主的に設定する必要があります。部下が立てた目標について、現状に見合っていない場合は、目標レベルの設定を見直すことを促すと良いでしょう。

重要なのは、管理職から目標を押しつけないという点です。部下が自ら納得する目標を持ってこそ、結果につながるようになります。  

5-2.部下にどう行動すべきかを示す

管理職が部下の目標を管理するポイントとして「具体的な行動を示す」というものがあります。部下が自ら設定した目標を達成するために、どのような行動をすべきか明示するのです。

たとえば、数値目標を定めたうえで、週単位や月単位で達成すべき数値も同時に示していき、それぞれの目標に対して、どのような行動が必要になるのかを具体的に伝えていきましょう。

また、方法を提示するだけではなく、一定期間ごとにフィードバックを行うことも大切です。目標に対して、現状がどのようなものになっているかを話すことで、目標や達成方法の見直しもできるでしょう。  

5-3.結果だけでなくプロセスも重視する

管理職が部下の目標を管理するうえで、結果だけではなくプロセスを見ていくことも大切です。目標を達成できなかった場合、単純に部下を叱責することはすべきではありません。目標に届かなかった原因を突き止め、課題を解決するためにサポートする必要があります。

また、目標達成の度合いについて評価し、継続的にフォローアップすることも忘れないようにしましょう。部下の目標管理には成長を促すという面もあるため、目標を達成したかどうかにかかわらず、しっかりとコミュニケーションを取ることも重要です。部下と直接話をすることで課題点を把握するだけでなく、適切なフィードバックを行うことができます。プロセスを重視するといった姿勢を示すことで、部下とのコミュニケーションを円滑に行っていくことができるでしょう。

6.管理職の役割を意識した目標を設定する

管理職には、組織運営や人材育成といった役割があります。そうした役割を果たすために必要な目標設定を行うことが重要です。

また、部下の目標管理を行うことも業務の一環であり、適切な目標で業務を行えるように調整する必要があります。目標設定に関するアドバイスやフォローをすることで、部下が業務を進めやすい環境を整えていきましょう。

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