採用課題
2019/12/18
どうすれば成功する? 返信率の高いスカウトを書く方法
採用担当者が自ら、採用したい人材を見つけ出してアプローチするスカウト型サービスにおいて、スカウトの内容は効果を左右する重要な役割を持ちます。どれだけスカウトを送っても、求職者からの反応を得られる内容になっていなければ、採用成功に至ることは難しいでしょう。

返信率の高いスカウトの書き方にはポイントがあります。返信してもらえるスカウトを送るためには、スカウトを送る求職者の選び方からスカウトの書き方、書く際の注意点を把握しておく必要があります。この記事では、これらの項目について詳しく解説するとともに、返信率の高いスカウトの例文を紹介します。  

1. スカウトとは何か

スカウトは、ただやみくもに自社への入社をすすめる内容を書くものではありません。まずは、スカウトとは何であるのか、その本質を知ることが大切です。ここでは、スカウトの特長や利点、留意しておくべき点を説明します。

1-1. スカウトの役割・特徴

スカウトとは、企業が求職者に対して送る、求人への応募や面談・面接へ促す内容のメールのことです。

これまでの採用活動において、候補者の獲得と選定は、求人サイトからの応募や人材紹介会社からの紹介を待つなかで、行われていました。一方、企業が主体的に採用したい人材にアプローチし入社意欲を高めていく採用活動では、企業が候補者を探し、選定した人材へスカウトを送ることからアクションが始まります。

スカウトを送信する候補者を選定する際は、人材データベース上で経歴や保有している資格などをあらかじめ調べたうえで候補者を選ぶのが一般的です。送り方は、自動送信による一括送信と、企業が個別に選んで送る方法があり、求人の性質によって使い分けているケースも少なくありません。

スカウトは、企業と候補者を最初に結びつける役割を持つといえるでしょう。

1-2. スカウトの利点

スカウトの利点は、自社が直接求職者に魅力をアピールすることで、自社への認知や興味・関心が得られやすくなり、結果として入社してもらいやすくなることが挙げられます。

求職者は、スカウトを受け取った時点で、企業が自分を必要としていることを理解します。たとえそれまでその企業のことを知らなかった場合でも、スカウトを通じて企業のことを知り、「会って話を聞いてみたい」という意欲を持ってもらえる可能性が高まります。

また、スカウトは、企業が直接求職者へ送信するため、求人広告とは異なる角度から企業の魅力をアピールできることも利点の一つです。求人広告に掲載される内容が給与や勤務時間、待遇などであることが多いのに対して、スカウトでは自社のビジョンや業務のやりがいなど、条件だけでは測れない企業の魅力を存分にアピールすることが可能です。

「応募が来るのを待つ」「紹介されるのを待つ」だけでは出会えない、優秀な人材からの認知獲得や転職意欲の向上に効果があるといえるでしょう。

1-3. スカウトの留意点

求職者から認知や興味・関心が得られやすくなるスカウトですが、スカウトの内容によって求職者の企業に対する印象が決まるという点には留意が必要です。

加えて、作成した文面が淡泊で冷たい印象を持たれるスカウトや、求職者の経歴を考慮していないスカウトは、企業への印象が悪くなることにつながる恐れもあります。

また、スカウトは文章の力で求職者へアピールする方法であり、対面と比較すると企業の真意や熱意が伝わりにくいという点もあります。顔が見えない状態で伝えたいことを正確に伝えるためには、自社の魅力や業務内容について過不足なく具体的に記載する工夫が必要になるでしょう。

スカウトには、求職者の希望と合わない企業が送っても反応が期待できないという性質もあります。対面でのコミュニケーションとは異なり、求職者が興味を持たなければ読んでもらえない可能性もあるということを、スカウトを送る側も認識しておきましょう。

2. スカウトを送る求職者の選び方

スカウトの返信率を上げるためには「どの求職者に送るか」が重要なポイントになります。求職者を選ぶ際には、履歴書の内容や求める条件とマッチしている人材であること、持っている経験やスキルを生かすにあたって自社が適した環境であることの確認が必要不可欠です。ここでは、これらの項目について具体的に解説します。

2-1. 履歴書の内容

履歴書で重視すべきポイントは、内容に不足がないことと具体性があることです。学歴や職歴も重要ではありますが、それよりも重点的に確認すべき箇所は、自由記入欄です。ここが空白、もしくは抽象的な文章で埋められている場合は、キャリアプランが十分に練られていない可能性があります。より具体的で、企業の将来像と自身が考えるキャリアプランをリンクさせて考えられていることがわかる文章が望ましいでしょう。

求人サイトに掲載する履歴書は、基本的には随時更新ができるシステムですが、更新頻度が極端に低い求職者は、転職に対する意欲が低い可能性があります。一方で普段の業務が忙しく、書く時間がとれていないものの、転職に対する意欲は高い可能性もあります。そのため一概にはいえませんが、転職への意欲があまり高くないと見受けられる履歴書を掲載している求職者に対しては、過度な期待は禁物だと心得ておきましょう。

2-2. 条件とマッチしている

転職や就職にあたって、企業も求職者も避けては通れないのが、条件のすり合わせです。求人サイトには、求職者が希望する条件が明確に掲載されており、その内容が企業の考える条件と合うかどうかを事前に確認する必要があります。

求職者の条件に合わない場合、どれほど熱心にスカウトを送っても応募にはつながりにくいのが実情です。多少のズレは、スカウトに対する反応があってからでも調整できます。しかし、そもそも求職者がスカウトに興味を示さないほど的外れな条件であれば、応募にはつながりません。

企業は、求める人材像を明確に設定し、お互いの条件にマッチする求人であることを確認してからスカウトするように心がけましょう。

2-3. 会社で生かせる経験やスキルがある

現状、多くの企業は人材一人一人に高い生産性を求めており、特に中途採用においては、求職者が持っている経験やスキルが採用の判断軸となるでしょう。「まったくの未経験者でも歓迎する」という条件でない限りは、経験やスキルは必要不可欠です。かといって、「数えきれないほどの資格を保有している」「知名度の高い企業での就業経験がある」といったことが経験やスキルのレベルが高いこととイコールではない点にも注意する必要があります。

大切なのは、現在持っている経験やスキルを企業でどう生かせるかであり、そのなかでどれほど将来性を広げられるかということです。経験やスキルの評価は、中長期的な視野を持って行いましょう。

3. 返信率の高いスカウトを書くポイント

返信率が高いスカウトには、共通している特徴があります。「求職者が納得できる、スカウトを送った理由がある」「スカウトの内容がわかりやすく印象がいい」「求職者の気持ちに寄り添う配慮が感じられる」の3つです。それぞれのポイントについて具体的に解説します。

3-1. 求職者が納得できる、スカウトを送った理由がある

「人手不足なので働いてほしい」といわれるのと「あなたの持っている経験やスキルを、私どもの会社で行っているこの事業で生かしてほしい」といわれるのでは、どちらが心を動かされるかは明白です。「求人を出すのは、人手が不足しているから」ということは求職者自身も理解してはいるものの、それが納得できる理由にはなりえないでしょう。この違いは、企業が求職者の経験やスキル、ひいては人物そのものを尊重しているかどうかにほかなりません。

自社の都合によってスカウトを送ったという理由は、求職者にとって的外れなものとなりやすく納得もできないため、応募にはつながりにくくなります。スカウトを送る理由はあくまでも、求職者の目線で納得できるものであることが大切です。

3-2. スカウトの内容がわかりやすく印象がいい

スカウトは求職者に向けた「手紙」です。手紙には、相手への配慮や美しさが求められ、言葉の選び方や文章の組み立て方によっては、相手に悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。そのためスカウトは、手紙を書くのと同様に、丁寧な言葉と文章で作成するよう心がける必要があります。

文章の作成にあたっては、要点をまとめてわかりやすい構成にすることも重要です。いたずらに長い文章や結論がわかりにくい文章は、求職者が読みにくいと判断する可能性が高くなります。内容は明確に、かつ丁寧な文章を書くことが重要です。

3-3. 求職者の気持ちに寄り添う配慮が感じられる

いくら多くの経験と高いスキルを持ち合わせていても、未経験な分野や専門的な分野への挑戦は不安が伴うものです。それは求職者においても例外ではありません。こと転職においては、これまでとは別の環境に飛び込むこととなり、不安がまったくないといえばうそになるでしょう。スカウトでは、そのような求職者の気持ちに寄り添うことも重要なポイントです。入社の準備や入社後にしっかりとしたフォロー体制があること、キャリアプランの実現に適した環境が整っていることなどを説明すると、求職者の不安も軽減されるでしょう。

4. スカウトを書いてから送るまでの注意点

スカウトの文面の作成にあたっては、いくつかの注意点を把握しておく必要があります。「一括送信をしない」「細部までチェックを徹底する」「応募するメリットなど、企業アピールを忘れない」といったことは、特に重要な注意点です。ここでは、それぞれついてどのように気をつければよいかを解説します。

4-1. 一括送信をしない

一括送信は、一度に多数のスカウトを送ることができ、効率的であるという利点があります。しかし、ことスカウトの送信においては効果的ではない可能性もあります。なぜなら、一括送信では求職者ごとに魅力を伝えることが難しいからです。不特定多数の人に同じスカウトを送ることになる一括送信は、どうしても定型文だとわかる文章になったり、誰にでも当てはまる内容になったりすることがしばしばあります。この特徴は、スカウトにおいてはマイナスポイントです。ありきたりな内容や定型文の転用では、求職者の気持ちを引きつけることはできません。

大切なのは「あなただから送った」という特別感であり、当然文章も一人一人に合わせて変える必要が出てきます。可能なかぎり同じ文言は避け、経歴やスキルをしっかりと評価していることを伝えられる文章を送りましょう。

4-2. 細部までチェックを徹底する

一人一人に異なる文章を送るスカウトは、小さなミスが求職者からの印象を損ね、辞退につながるという、致命的なミスとなってしまうケースも起こりうるので注意が必要です。

たとえば、求職者の名前や漢字の間違いは、自分に対する関心がないととらえられ、印象を悪くする可能性があります。また、どれだけすばらしい内容の文章だったとしても、誤字や脱字があると企業に対する不信感につながるでしょう。

これらのミスを防ぐには、複数名で文面を念入りにチェックするなど、最後までミスがないか慎重に確かめてから送りましょう。

4-3. 応募するメリットなど、企業アピールを忘れない

求職者は、自分が置かれる環境が、現状よりも悪くなることは望みません。給与はもちろん、仕事に対するやりがいやキャリアプランの実現など、転職先に望むものは「現状よりもよくなること」です。そのため、企業は応募するメリットを確実にアピールする必要があります。

たとえば、「前職以上の給与を保証する」「経験を生かせる業務を任せる」などが挙げられます。求職者が業務に対して具体的な希望を持っている場合は、その希望に沿って採用することを説明するのも大切です。求職者個人へのアプローチはもちろんのこと、社風や目標を紹介するなど、自社の魅力を知ってもらえるよう工夫しましょう。

5. スカウトの例文

スカウトでは、「スカウトの件名にこだわる」「職種別に内容を変える」「キャリアプランを提案する」といった3つのポイントを押さえたうえで文章を作成するのがおすすめです。求職者にとってもわかりやすく、かつ反応しやすいものになります。ここでは、これらのポイントについて解説するとともに、具体的な例を提示していきます。

5-1. スカウトの件名にこだわる

送ったスカウトが相手に読んでもらえるかどうかは、「件名で決まる」といっても過言ではありません。無題のスカウトやインパクトの弱い件名が設定されているスカウトは、数多く受信した他のスカウトに埋もれてしまい、本文を読んでもらえない可能性が高くなります。求職者の興味を最も引きやすい件名は、具体的な社名や職種、数値、地名などを入れたものなどが挙げられます。たとえば「〇〇県が希望勤務地の方へ! アミューズメント業界で働いてみませんか?」「×月×日(×)締め切り! △△会社説明会」という件名には、エリア、職種、期日、企業名が入っています。

求職者が知りたい情報が一目でわかる件名を設定すると、本文を読んでもらえる確率も格段に高くなるでしょう。

5-2. 職種別に内容を変える

スカウトの理想は、一人一人の求職者に対してリサーチを行い、その結果をもとに文章を作成することです。一方、求職者が求めるスカウトの内容は職種によってある程度の傾向があるといわれています。たとえば、営業事務系を希望する求職者は、自身が理想とするワークライフバランスがあり、将来的には昇級することで収入を増やしたいと考えている傾向があるようです。そのため、スカウトには「土日祝休み、有休消化率の高い会社です。幹部候補を募集しています」といった内容を入れると反応がよくなる可能性もあります。

エンジニア系を希望する求職者は、自分が持っている技術を生かして活躍したいと考える傾向が強くあります。「前職の給与を保証します。年齢・性別に関係なく活躍できます」というような技術を評価するシステムであることを強調するといいでしょう。このように、職種別に内容を変えることで、反応がよいスカウトを作成できます。

5-3. キャリアプランを提案する

企業の成長のために、より優秀な人材を確保したい場合は、求人紹介から一歩踏み込んだ方法をとる必要があります。それは、求職者のキャリアプランを提案することです。向上心が強い求職者は、企業にとっての一社員として働くことを望んでいません。それよりも、経験を積んで自己のキャリアを形成することを望んでいます。その気持ちに応えられるキャリアプランを提示すると、求職者は自身の将来像をイメージでき、企業に魅力を感じるようになるでしょう。

具体的には、「まずはリーダー、サブリーダーからスタートし、実績に応じて1年後にはマネージャーをお任せしたいと考えています」「ぜひ当社で営業部長として働いてほしいと考えています」などの文章が挙げられます。企業が求める入社後の働き方も明示できるので、求職者の迷いを拭い去る効果も期待できるでしょう。

6. スカウトを活用して採用につなげましょう

多くの求職者に興味を持ってもらうためには、返信率の高いスカウトの書き方を知ることが最も重要です。ポイントを押さえたら、次はいよいよ候補者の選定に移りましょう。ビズリーチでは、幅広い職種における求職者の情報を知ることができます。ビズリーチを活用して、優秀な人材に積極的なアプローチを行い、採用につなげてみてはいかがでしょうか。

HR REVIEW について

「戦略人事が、企業の未来を変える」

産業構造の転換や労働力人口の減少など、企業経営を取り巻く環境が大きく変わるなか、
持続的な企業成長に不可欠なものは、人事の"戦略"であると、HR REVIEWは考えます。

「人事は人を採用すればいい」という考えではなく、
事業を成長させるための採用・育成・配置といった戦略が、今後の持続的な企業成長においてより重要性を増していきます。

ダイレクトリクルーティングの第一人者として企業の主体的な採用を支援してきた株式会社ビズリーチが送る
「HR REVIEW」は、事業をドライブさせる、戦略的な人事の皆さまに"気づき"をお届けするWebメディアです。