人事課題
2020/02/25

キャリアパスとは?「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」との違いを解説

キャリアパスとは?「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」との違いを解説

今回は人材業界において重要な概念である「キャリアパス」について取り上げます。従業員の働く意欲を高め、日々の業務と将来像とを結びつけるために不可欠なのが、キャリアパスへの理解と実践です。

キャリアパスの概要およびメリット・デメリットを整理するとともに、自社でキャリアパスについて制度を整備する際のポイントについて紹介します。

 

1.キャリアパスとは

キャリアパスのイメージ

まず、「キャリアパス」について、概要を説明します。特に、似た言葉である「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」との違いについて確認しましょう。

1-1.キャリアパスの意味

英語で「Career」は「経歴」などを、「Path」は「道」などを意味するように、キャリアパスは日本語で「職歴を積む道」と訳すことができるでしょう。目標とする職位や職務に向かって、必要なステップを踏んでいくための順序や道筋を意味します。

キャリアパスの制度は、近年、大企業のみならず中小企業からも注目されている人事制度の一つです。企業がキャリアパスを示すことで、従業員は自分がどんな「業務経験やスキル」を身に付ければ、どんな職位や職務を目指せるのか、具体的に把握できるようになります。そうすると、従業員はその企業での将来像を描きやすくなり、日々働くうえでのやりがいにつながります。

企業にとっては、従業員のモチベーションを高めることで生産性を向上させるとともに、従業員が将来について安心感を持って働ける環境を整えることで、離職率を下げる効果も期待できます。キャリアパスの制度がうまく機能すれば、従業員と企業双方に大きなメリットがあると考えられます。

1-2.「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」との違い

「キャリアパス」と似た言葉として、「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」という表現を耳にしたことはないでしょうか。それぞれキャリアに関連した言葉ではありますが、それらの意味は、キャリアパスの概念とは異なります。

キャリアパスは、主に企業側が従業員に提示するものです。ある職位・職務に到達するまでの道筋を示したものであり、基本的には一企業のなかで働き、成長することを前提としています。

これに対し「キャリアプラン」や「キャリアデザイン」は、働く一人一人が自分自身で考えるものであり、一つの企業のなかだけにとどまるものではありません。キャリアプランは「人生において職歴を形成していく計画」を意味し、転職や独立も選択肢に含まれます。またキャリアデザインは、仕事のみならず「プライベートも含めた生き方を設計すること」を意味します。

つまり簡単に説明すると、個人の人生を示す概念が「キャリアデザイン」であり、仕事に絞った概念が「キャリアプラン」といえます。一方、「キャリアパス」は企業が主体の概念と考えるとよいでしょう。

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2.キャリアパスを示すメリット・デメリット

メリットとデメリット

キャリアパスを示すと、企業・従業員にはどのような影響があるのでしょうか。そのメリット・デメリットについて、解説します。

2-1.キャリアパスを示すメリット

キャリアパスがあれば、従業員にとっては目指したい姿や目標が具体的になります。どのように業務に取り組み、経験を積めば、キャリアアップでき、目標の職位に到達できるのか明確になり、モチベーションアップにつながることも期待できます。

企業にとっては、キャリアパスに沿って、従業員がスキルや経験を積み重ね、成長することで、事業の推進力強化などにつながります。さらに、キャリアパスが浸透すれば、採用活動においても、その企業の求める人物像、採用要件が明確になったり、早期離職の原因となるミスマッチを回避できたりする可能性も高まるでしょう。

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2-2.キャリアパスを示すデメリット

キャリアパスを示すと従業員の将来像を明確に描くことができる一方で、キャリアの選択肢や自由度を狭めてしまう可能性があります。キャリアについて特定の「道」を提示するため、それ以外の道の選択肢が減ってしまう可能性もあるのです。

また、キャリアパスの内容に納得できない従業員にとっては、キャリアパスが示されることが原因でモチベーション低下につながってしまうこともあります。企業と従業員の双方で、イメージしているキャリアパスがマッチしない場合は、そのことが転職や離職のきっかけになってしまう可能性があります。

キャリアパスは従業員のモチベーションを高める効果を期待できますが、必ず全ての従業員にプラスに働くとは限りません。

 

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3.キャリアパスの制度を整備する際のポイント

キャリアのイメージ

次に、実際にキャリアパスを制度化する際のポイントや注意点について説明します。

3-1.従業員のなかから、ロールモデルを設定する

キャリアパスのイメージを想像しやすくするため、従業員のなかからロールモデルを選出し、キャリアパスを定める際の参考にするとよいでしょう。実際の従業員をロールモデルとすることで、提示する側も、提示される側も、キャリアパスのイメージが湧きやすくなります。

3-2.キャリアパスを一方的に押し付けない

キャリアパスは、一般的に企業から従業員に対し提示されるものですが、そのキャリアパスを全従業員が納得し、目標とするとは限りません。

キャリアのタイプは、広範な分野の知識・技術・経験を持つ人を指す「ジェネラリスト」と、ある特定分野に深い専門知識を持つ「スペシャリスト」に大別されますが、どちらの道に進みたいかは、各従業員のキャリアプランにおいて重要な要素となります。企業としては、より昇進できるキャリアパスを提示したいかもしれませんが、従業員の意思も尊重しながら、企業と従業員の双方が合意していることが重要です。

キャリアパスを一方的に押し付けるのではなく、企業の方向性と従業員の希望や将来像を結びつけ考えることが望まれます。そのためにも、従業員とその上司、人事担当者が面談する機会を設けるなどして、互いのキャリアパスのイメージを擦り合わせていくことも大切でしょう。

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4.キャリアパスを明確にし、効率的な採用活動を

キャリアパスは、従業員の業務を、将来の姿に結びつける重要な概念です。単に、人材育成上必要な制度であるだけでなく、日々の従業員のモチベーションを高める可能性を秘めているのです。

さらに採用活動においても、候補者に対しキャリアパス制度を提示し、理解を得られた人に、次の選考に進んでもらうなど、選考材料の一つに活用するのもよいでしょう。入社後に「やりがいを感じない」「成長するイメージが感じられない」といったミスマッチが起きることを防ぎ、早期離職者の低減につながる可能性もあるからです。

注意点もありますが、企業と従業員が目指す未来とそれに向けた働き方を共有し合うことで、双方にとってメリットのある制度ともいえるでしょう。

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