採用課題
2020/03/23

「縁故採用」と何が違う? 「リファーラル」採用のメリット・デメリットとは

企業において採用活動は、重要な業務です。しかし、従来の採用活動では目指す成果が得られないなどの理由から、さまざまな採用手法に挑戦する企業も増えているようです。なかでも、耳にする機会が増えた採用手法の一つにあげられるのが「リファーラル採用」です。この記事では、リファーラル採用のメリット・デメリット、また導入の際には注意したい点などについて紹介します。

1.ファーラル採用の概要について

紹介、推薦などの意味を持つ「リファーラル(referral)」を由来とするリファーラル採用。言葉として聞いたことはあるものの、「縁故採用との違いがわからない」というケースも少なくないようです。リファーラル採用についてあらためて説明したうえで、縁故採用との違いを解説します。

1-1. リファーラル採用とは

リファーラル採用は、自社の社員からの紹介によって人材を探し、採用する方法です。就業中の社員からの紹介がメインとなるため、現場目線で候補者を選出できるというメリットがあります。

求人広告を出し、企業説明会を開いて、多数の応募者が集まっても、求める人材が採用できなければ、採用活動の成功とはいえません。コストをかけても、必ず成果がでる保証はないのです。リファーラル採用の場合も、求める人材が必ず採用できる保証はありませんが、前述のようなコストがかかる採用活動を行わなくても、採用できる可能性があります。つまり、リファーラル採用は、求める人材を効率的かつコストを抑えて見つけられる採用手法になりうる、といえるでしょう。

1-2.リファーラル採用と縁故採用の違いとは

「紹介による入社」というと縁故採用のイメージが根強いかもしれません。しかし、リファーラル採用と縁故採用、この2つの採用方法にはいくつかの違いがあります。

縁故採用は、企業の社長・役員などの重要人物や、企業に深く関わりのある人物の縁故者(家族・親戚関係、同郷・同窓など)が、候補者として紹介され、被紹介者の適性やスキルにかかわらず「雇わざるを得ない」状況になりがちです。採用候補者を紹介できる人物は、限られた人のみである場合が多く、「紹介=採用」となる場合が、ほとんどでしょう。

一方、リファーラル採用は、どの社員も紹介者になれます。紹介者となる社員の勤続年数や肩書き、ポジションなどに制限はありません。候補者となる人は、社員の友人・同級生・元同僚など、さまざまです。紹介後に、スキルや適性を見極める「選考活動」を実施したうえで、採用を判断します。「紹介=採用」とは限らず、自社や求めるポジションにマッチしない場合は、不採用になることもあるのです。

これら「紹介者のタイプ」と「選考過程の有無」が、縁故採用とリファーラル採用の違いです。

2.リファーラル採用 3つのメリット

次に、リファーラル採用のメリットを3つ紹介します。リファーラル採用のメリットを最大限に生かすことができれば、コストをかけずに、ピンポイントで求める人材を採用することが可能になるかもしれません。

2-1.転職市場にはいない人材に出会える

中途採用の求人情報は、転職サイトや人材紹介会社の登録者へ向けて公開するのが一般的です。つまり、この採用活動では、企業は「現在、転職を希望している人材」に採用の対象を絞っていることになります。転職希望者は、既に他社への紹介を受けているかもしれません。数多くの採用競合のなかから自社を選んでもらうことは、簡単ではないでしょう。

一方、リファーラル採用は、「現在、転職を考えていない人材」に対してもアプローチが可能です。「転職に興味はないが、自社に興味を持った」人材にアピールをし、選考活動に挑戦してもらうチャンスも十分にあるでしょう。同時進行で他社の採用選考も受けている人材へのアプローチを回避しやすいのです。

2-2.低コストで採用ができる

リファーラル採用は、コスト面でもメリットがあります。採用活動にコストをかけることで、応募数が増えるほか、企業としての認知が拡大したり、ブランドが浸透するなどの副次的効果も期待できます。しかし、採用活動の目的は、あくまでも自社で活躍する人材を採用することです。もしどんなに応募数が多く、目標としていた採用人数を達成できたとしても、入社後の定着率が低い場合は、継続的に多くの採用コストがかかることになるのです。

一方、リファーラル採用では、社員が自ら、候補者に会社の説明をすることになります。説明会などを開催する必要がなく、その開催コストや時間を削減できます。また、実際に採用が決定した際も、人材紹介会社経由の場合に支払っていたであろう「紹介手数料」などが発生しないことも、採用コストの削減に大きなインパクトをもたらすでしょう。

2-3.定着率の向上につながる

3つ目のメリットは、入社後の定着率の向上です。社員は自社を紹介する際、候補者との信頼関係のもと、業務内容だけではなく、社風や企業としての考え方などもざっくばらんに話すでしょう。時には、魅力や強みだけではなく、課題や改善すべき点を話すこともあるかもしれません。候補者は、それらを踏まえたうえで、転職を決めるため、「事前に聞いていたことと実情がまったく違っていた」という入社前後のギャップは生じにくいでしょう。

また、入社時から信頼できる相談者がいる点も、早期離職を防ぐうえで重要です。入社後、社内にまだ知り合いが少ない状況で、紹介者のサポートで、社内の雰囲気になじんだり、環境に適応することが、中途入社者の定着につながると考えられます。

3. リファーラル採用のデメリット

コストを抑え、効率的に人材を採用できる可能性があるリファーラル採用ですが、メリットだけではありません。ここでは、リファーラル採用のデメリットについて紹介します。

3-1.急を要する採用や大量採用などのニーズに対応できないことも

リファーラル採用は、長期的かつ継続的な採用に適している方法です。時には「転職したい」とう意思がない人材の心を動かす必要があるわけですから、選考フローに進んでもらうまで、また内定を承諾してもらうまでに、時間がかかることを覚悟しなくてはなりません。そのため、「突発的な欠員補充」など急を要する採用には向かない場合もあります。また、事業拡大などにおける「大量採用」も、リファーラル採用では難しいと考えたほうがいいでしょう。

タイミングや要件によるので、一概にはいえませんが、条件によっては「転職したい」という希望が明確にある求職者が多く登録している転職サービスを活用したほうが、採用成功の可能性が高いことがありえます。

3-2.人間関係に注意を向ける必要がある

紹介者と被紹介者(候補者)の関係性の変化が業務に影響する場合があります。関係性の悪化によりどちらかが離職する、また反対に良好な関係ゆえに一方の退職にもう一人がついていってしまう可能性があることを留意しなくてはなりません。

3-3.同じような人材が集まりやすい

一般的に、人は自分と同じような思考を持つ人に好意を感じる傾向があるといわれ、自分の職場に誘いたいと思う相手が紹介者に似た人材である可能性は高くなります。リファーラル採用によって入社した人材が、自身と似たタイプの知人を紹介するといった繰り返しにより、社内の人材の同質化が進み、思考の硬直化や偏りを生む可能性があります。これもデメリットの一つで、人材の多様性を意識した採用をする必要があります。

4.リファーラル採用を成功に導くための3つのポイント

最後に、リファーラル採用を成功に導くための3つのポイントを、上記のデメリットも踏まえたうえで紹介します。

4-1.採用に対する社員の意識を高める

リファーラル採用は、社員一人一人が候補者集めをする役割を果たします。しかしながら、社員は採用活動のプロではありません。採用活動への関心や知識も人それぞれです。「優秀な人材の確保につながるリファーラル採用は、自らが自社を発展させるために行うべきことだ」という文化を社内に定着させるため、社員の意識改革の推進が必要です。

4-2.求める人材の要件や採用基準などの情報を全社員と共有する

リファーラル採用において、自社やポジションにマッチする候補者を紹介するか否かは、紹介者である社員の判断にかかっています。「採用、不採用は人事で決めるので、とにかく紹介してください」というスタンスでは、ミスマッチが生じ、お互いに疲弊する確率が高くなります。社員自身が適切な人材を紹介できよう、社内で求める人材の要件などを明確にし、共有しておくことが大切です。

4-3.社員のモチベーションと公平性を確保するルールづくり

リファーラル採用に協力する社員が増えるよう、人材を紹介するためのモチベーションを保つ仕組みをつくることも必要です。紹介実績に応じたインセンティブを提供する、表彰を行うなどし、社員の士気向上につなげている企業もあります。

ただし、チームごとに社員の紹介数を競わせて、その結果を評価するようなことをすると、リファーラル採用の目的がぶれ、結果的によい採用につながらないこともありえます。「紹介した人が入社することで、自分や会社がもっと成長できる」という思いのもと、さまざまな社員が協力したくなるルール・風土づくりをするとよいでしょう。

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