人事課題
2020/03/30

社員の帰属意識を高めるには 低下する原因と向上させる方法

社員の帰属意識を高めるには 低下する原因と向上させる方法

社員の帰属意識を高めることで、仕事に対するモチベーションが向上し、業績アップにつながる可能性があります。しかし帰属意識を上げることは、簡単なことではありません。 帰属意識の変化の要因を知り、モチベーション向上につなげるための方法について考えていきましょう。

1. 帰属意識の意味と効果

社員の帰属意識は、働くためのモチベーションや業務効率にも影響するものです。まずは企業における帰属意識の意味と、帰属意識を高めることで得られる効果について説明します。

1-1. 帰属意識とは

企業における帰属意識とは、社員のなかに芽生える、組織の一員として「集団に属している」「仲間である」といった考え方です。帰属意識が低いと、企業のなかに「自分の居場所がない」と感じたり、それにより積極的に他社員とのコミュニケーションをとらなくなったりすることが考えられます。

こうした状況は、企業側にとってもマイナスに働くでしょう。さらに帰属意識の低さは退職することへの抵抗感を小さくするため、離職率が高くなる可能性もあります。人材採用が難しい時代において、せっかく採用した社員が早期に退職してしまう事態は避けるべきです。そのためにも、帰属意識を高めることが必要になります。

1-2. 帰属意識が高いことによる効果

社員の帰属意識が高まると、企業組織における人間関係のなかに、自分自身の居場所をつくることに意義を見出し、自分の役割を果たすことを重要だと感じるようになります。その結果、グループ内でのチームワークが生まれやすくなり、業績アップにつながる可能性もあります。

所属組織における自分の立場にも意識を向けるようになるため、自分の業務に対しても、さまざまな視点で見ることができ、より興味を持てるようになるでしょう。社員の定着率向上にもつながるため、企業にとってのメリットは長期的に見ると非常に大きいといえます。

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2. 帰属意識が低くなる3つの原因

会社組織に対する帰属意識は、入社当初は高くても、次第に低下することがあります。こうした状態を放置しておくと、企業にとってさまざまなデメリットが生じます。帰属意識が低下する原因について理解するため、どのような点に意識を向けるべきかについて考えていきましょう。

2-1. コミュニケーション不足

社員の帰属意識が低くなる原因の1つは「コミュニケーション不足」です。経営層と現場、部門間やグループ内などのコミュニケーションが不足し始めると、社員の帰属意識は次第に低下していくと考えられます。

社内のコミュニケーション不足は、リモートワークやチャットなどのITツールの導入などで、かつての「直接会話」する時代から変化していることも要因の1つと考えられるでしょう。生産性を優先しすぎるがあまり、業務時間中にゆとりがなくなり、社員同士で会話する時間が減っているケースもあるかもしれません。直接会話する時間が減るとともに、帰属意識が低くなっていくケースは少なくありません。

2-2. 終身雇用の崩壊

日本企業において社員の帰属意識を支えていたものとして、「終身雇用」という制度も挙げられます。入社すること=定年退職まで働き続けること、を約束していたような制度です。しかし、業績の悪化や組織再編などにより、安泰といわれていた大手企業でも早期退職や希望退職を募るニュースを耳にします。このような制度のもとで所属する企業に貢献する意義を感じていた社員にとっては、終身雇用が約束されなくなるということは、帰属意識の低下につながるでしょう。

2-3. 「目標」や「役割」が共有されていない

社員の帰属意識は「企業のなかに居場所がある」「自分の役割がある」と感じることにあります。企業全体やグループ内の目標について、しっかり理解できていない状態では、責任感が乏しくなるとともに、帰属意識が低下してしまいます。

自分が担当する業務がどのような意味を持つのかがわからないままでは、果たすべき役割を実感できません。このような状況を避けるためには、企業全体の目標やグループ内の目標を社員全員に共有し、理解させる必要があります。

3. 帰属意識を向上させる取り組みを5つ紹介

最後に、社員の帰属意識の向上につながる取り組みについて具体的に見ていきましょう。

3-1. 入社直後の上司との信頼関係構築

入社直後は、帰属意識を高めるべき重要な時期。新入社員の帰属意識を高めるには、最初の上司との信頼関係が重要です。上司との信頼関係を通じ、次第に他の社員、そして組織へ、と意識が広がるようになります。

3-2. 社内コミュニケーションの活性化

社員同士が気軽に話せる環境を整えることは、企業内の人間関係が帰属意識を育てていくことにつながります。コミュニケーションを活性化するためには、社内イベントや面談、ミーティングなどを積極的に行うだけではなく、日々社員同士が接しやすいようにオフィスレイアウトを変更したり休憩室を設置したりするなど、オフィス環境を工夫することなども挙げられます。

3-3. 役割の明確化

帰属意識の向上には、社員に自分の役割を自覚してもらうことも欠かせません。「自分は何のために仕事をしているのか」といった疑問を抱いたままだと、社員の帰属意識は低下してしまいます。そのような状況を避けるために、一人ひとりが自分の立場や役割について明確な答えを持てるようにフォローするのです。

単純に役割を与えるだけではなく、「その役割が必要とされる理由や背景」についても教えるようにすると効果的です。時には面談や人事評価を通じて、社員の役割に期待していることを直接伝えていくことも大切です。

3-4. 社内報の作成

今は冊子(紙)だけでなく、Webサイト・アプリなどさまざまな発信方法がある「社内報」ですが、これも社員の帰属意識を向上させる方法として注目したい取り組みです。社内報を活用する場合「制作側からの一方的な連絡」にならないよう注意しましょう。重要なのは、「社内報を通じて企業の一員であると実感してもらう」ことです。トップや経営層からのメッセージだけではなく、社員自身が主体となるような内容を盛り込むことが大切になります。

3-5. 福利厚生面のサポート

「この会社で働き続け、貢献したい」という気持ちを引き出すためには、福利厚生の内容も重要です。他社にある福利厚生制度を安易に真似るのではなく、自社の社員にマッチし、帰属意識向上につながる福利厚生を考えてみましょう。新たな福利厚生を考えるにあたり、社員からアイデアを募るというプロセスを取り入れることも効果的です。

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4. 帰属意識を高めるには、採用時に「志向性やカルチャーマッチ」も確認

社員の帰属意識を高めるには、入社後の啓発活動などの施策や制度も大切ですが、採用の段階において、企業風土に合った人材を採用することが重要です。採用基準の1つとして、業務経験やスキルチェックだけでなく、志向性やカルチャ―マッチといった観点も取り入れてみるとよいでしょう。

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