オンライン面接(Web面接)に対し「メリット」を感じるビジネスパーソンは6割以上。

オンライン面接(Web面接)に対し「メリット」を感じるビジネスパーソンは6割以上。

新型コロナウイルス感染症の拡大が、ビジネスパーソンの転職活動やキャリア観にどのような影響を与えているのかを調査するため、株式会社ビズリーチは2020年4月20日~24日の間、ビズリーチの会員を対象にアンケートを実施しました(有効回答数:514件)。

調査の結果から、2020年4月以降に面接(面談)の予定があったビズリーチ会員のうち、約4割が「新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、初めてオンライン面接(面談)を経験した」ことが分かりました。また、実際に面接(面談)を受けた感想として、オンライン面接(面談)に対して「メリットのほうを感じている人」が多い結果となりました。

▼面接の基本については、こちらの資料もご覧ください▼

1.新型コロナウイルス感染症の急拡大による、面接(面談)の日程・方法の変化

「新型コロナウイルス感染症が急速に拡大し始めた2020年3月以降、面接(面談)日程の変更や面接(面談)方法に変化はありましたか」と尋ねたところ、面接(面談)を予定していた会員のうち、約半数が「対面からオンラインに変更になった」と回答。次に多かったのが「延期になった」(32.9%)となりました。

「中止になった」という面接(面談)も約2割あったものの、延期という対応も含め、何らかの方法によって、中途採用の選考活動を継続している企業が多いことがうかがえます。

新型コロナウイルス感染症急拡大による、面接(面談)の日程・方法の変化

2.オンライン面接(面談)の経験

アンケートに回答したビズリーチ会員のうち、オンライン面接(面談)を受けたことが「ある」人は4割強となりました。さらに年代別にみると、30代・40代においては、オンライン面接(面談)経験者は、半数に迫ろうとしています。

オンライン面接(面談)の経験

「オンライン採用」の基本と実践 全4回分が1冊で読める

次に、オンライン面接(面談)を受けたことのあるビズリーチ会員に対し、「今回の新型コロナウイルス感染症の拡大以前に、オンラインでの面接(面談)を受けたことはありましたか」と尋ねたところ、約4割が「今回初めて経験した」と回答しました。

新型コロナウイルス感染症の拡大以前から、オンライン面接(面談)を取り入れる企業は一定数あったものの、「対面でなくては伝わらないのではないか」などの考えから、躊躇(ちゅうちょ)する企業・求職者もいたのではないでしょうか。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大は、そのような、二の足を踏んでいた企業・求職者の双方にとって「新たな採用活動に挑戦する機会」となったとも考えられます。

新型コロナウイルス感染症の拡大以前におけるオンライン面接(面談)の経験

3.オンライン面接(面談)の感想

オンライン面接(面談)を経験したことのある会員に対し「採用活動がオンライン化されたことによる、メリットとデメリットでは、どちらが大きいと感じますか」と尋ねたところ、最も多かったのは「どちらかといえばメリットのほうが大きい」(44.4%)となり、「メリットが大きい」(18.4%)を足すと、その小計は6割を超えました。

新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに初めてオンライン面接(面談)を受けた会員に絞ってその結果をみても「どちらかといえばメリットのほうが大きい」(47.2%)が最も多く、メリットを感じている人のほうが多い結果となりました。

オンライン面接(面談)の感想

▼ オンライン面接(面談)を活用した採用成功事例はこちら ▼

 

4.オンライン面接(面談)で感じたメリット・デメリット(自由記述)を一部紹介

オンライン面接(面談)を経験したことのある会員に対し、オンラインでの転職活動を経験した感想を尋ねたところ、僅差ではあるものの「時間と場所の自由度が増し、活動しやすくなった」(44.0%)というポジティブな意見が最も多い結果となりました。またネガティブな意見としては、「通信面やツール操作」よりも「意思疎通の図り方」が課題となることが分かりました。

オンラインでの転職活動を経験した感想

<「その他」の意見(一部抜粋)>
※回答については、文意を損なわない程度に、編集部で一部修正を加えております。

「メリットが大きい」「どちらかといえばメリットのほうが大きい」と回答した人

  • ・通信品質さえ何とかなれば、意思疎通の問題は大きくなかったかもしれないと感じた(33歳/電気・電子/メーカー)
  • ・Webカメラがないので購入の必要があると感じた(36歳/プロジェクト管理/IT・インターネット)
  • ・対面よりも緊張せずに済んだ(39歳/IT技術職/サービス)
  • ・海外と行うときには通信事情に影響される。訪問時の入館手続きなどがない分、手間が減る(50歳/営業/コンサルティング)
  • ・当時は海外赴任中だったので、オンラインでの転職活動は時間的な融通が利き、大変助かった(51歳/営業/メーカー)

 

「デメリットが大きい」「どちらかといえばデメリットのほうが大きい」と回答した人

  • ・面接に適した場所の準備などが難しいと感じた(32歳/IT技術職/IT・インターネット)
  • ・会社側、求職者側もまた不慣れで接続時や面談途中のハウリングなど、聞き取りにくいことがあったり、思いを伝えられなかったりということがあった。顔が見えても無機質な感じがする(51歳/電気・電子/エネルギー)
  • ・臨場感がないため、やはり意思疎通が難しく、身ぶり手ぶりでの表現ができない(52歳/コンサルタント/コンサルティング)
  • ・音声が途切れた、もしくは音が割れていた(53歳/建築・土木/建設)
  • ・先方の細かいしぐさが確認できない(55歳/経営/メーカー)
  • ・本当に言いたかったことや表情などが、うまく伝わっていないような気がする(58歳/営業/メーカー)

「オンライン採用」の基本と実践 全4回分が1冊で読める

5.採用担当者が、オンライン面接(面談)を導入する際にチェックすべき項目とは

5-1.環境整備(ツールやナレッジの整理)

  • ・自社の採用フローやセキュリティ基準を満たしたツールを導入する
  • ・ツールの導入マニュアル(面接官用、候補者用)を準備する
  • ・会社紹介資料や採用ページなどに、会社内の雰囲気が伝わる写真や社員紹介記事を用意する
  • ・候補者ごとの申し送りや連絡履歴などを残すルールづくりをする

5-2.候補者対応(候補者とのコミュニケーション方法の設計)

  • ・事前にオンライン面接(面談)で使用するツールの接続マニュアルを整備し、候補者に伝えられるようにしておく
  • ・接続不備などのトラブル時の連絡先や代替手段を伝える
  • ・資料や内定通知書などの提示方法やタイミングなどを決めておく
  • ・オンライン面接(面談)開始時に、候補者の本人確認やツールの接続に問題がないかの確認をしてから進めるようにする

5-3.社内対応(面接官への周知・トレーニングの実施)

  • ・面接官に事前にオンライン面接(面談)における評価基準・入社意欲向上のための目線合わせやトレーニングをする
  • ・面接官のオンライン面接(面談)をスムーズに行うための機器(イヤホンやマイクなど)の所有状況やツールの接続環境の確認をする

6.選考の多様化が、新たな人材との出会いを生む

今回の調査結果より、新型コロナウイルス感染症の拡大は、「転職活動」の日程や選考プロセスなどへも影響をもたらしています。オンラインでの面接(面談)を導入するにあたっては、環境整備や社内の面接官・関係者へのルール共有など、事前に準備すべき事項があります。準備なしに、企業側・候補者側双方にとって納得のいくオンライン面接(面談)の実現は難しいでしょう。

しかし、今回の調査では「オンライン面接(面談)」に対し、「デメリット」よりも「メリット」を感じている会員のほうが多いことが明らかとなりました。

企業側も、オンライン面接(面談)を積極的に活用することで、「対面の面接(面談)」に限定していたときには出会えなかった人材に出会える可能性も高まるのではないでしょうか。


調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2020年4月20日~4月24日
調査対象:ビズリーチ会員
※小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります


オンラインで採用活動をするなら必読の一冊

「オンライン採用」の基本と実践

オンライン採用における「見極め」「動機付け」「新入社員の受け入れ方」など、採用プロセスごとに押さえておきたいポイントを35ページにわたり徹底解説。

無料 資料をダウンロードする

著者プロフィールBizReach withHR編集部

先進企業の人事担当者へのインタビューや登壇イベントなどを中心に執筆。企業成長に役立つ「先進企業の人事・採用関連の事例」や、 事業を加速させる「採用などの現場ですぐに活用できる具体策」など、価値ある多様なコンテンツをお届けしていきます。