採用課題
2020/09/04

ITエンジニアの採用活動で、明日から実践できるPush型・Pull型アプローチ

ITエンジニアの採用活動で、明日から実践できるPush型・Pull型アプローチ

昨今、さまざまな業界でITエンジニア不足が叫ばれており、「ITエンジニアからの応募がなかなか集まらない」「ITエンジニアは面接の設定はできても、選考辞退が多い」など、多くの企業が優秀なITエンジニアの採用に苦戦しています。

そこで本記事では、ITエンジニアの採用を成功させるうえでポイントとなる2つのアプローチをご紹介。採用担当者が押さえておくべき基礎知識や、具体的なノウハウについて解説します。

1. ITエンジニア採用で候補者を集める2つの手法

ITエンジニア採用で候補者を集める2つの手法

ITエンジニア採用における候補者集めには「Push型」「Pull型」、大きく2つのアプローチがあります。

Push型は、ダイレクトリクルーティングと呼ばれるような「攻め」の採用活動を指します。応募者を待つだけでなく、企業側から候補者側に能動的にアプローチもする採用活動です。母集団が限られており、そのなかから自社が求める人材を発掘したい場合に適しています。

Pull型は、採用ブランディングや求人広告の掲載、自社で設けた採用ページなどで応募者を集めていく方法です。レッドオーシャン化するマーケットで、自社の優位性や独自性を正しく認知してもらい、選考辞退やミスマッチを防ぎたい、という場合に適しているでしょう。

1-1. Push型|「欲しい」人材に能動的にアプローチ

Push型で「欲しい」人材にアプローチしようと、いざ優秀なITエンジニアを探しても、候補者になかなか出会えないケースがあります。

もちろん、求める人材が希少なために転職市場にあまり存在しないケースもありますが、実は「出会えているのに見逃してしまっている」こともあるのです。候補者の職務経歴書を見ても、自社が求める人材なのか否か判断がつかないため声をかけられず、チャンスを逃してしまったり、ITエンジニアに関する専門的なキーワードを知らない、知識が不足しているという理由から優秀な人材を見逃したりしている場合があるのです。

ITエンジニア経験のない方にとって、ITエンジニア領域のトレンドやキーワードは、一見なじみのない専門用語に感じられるかもしれません。しかし、ITエンジニア領域のキーワードをしっかり押さえておけば、ITエンジニアの採用はむしろとても分かりやすく、効率的に進められます。

そこで、ITエンジニア経験のない方が採用を担当する場合は、ITエンジニア領域の最低限の知識を押さえることが採用成功の第一歩。特にPush型では採用担当者側が直接、候補者にキーワードを提示していく場面が多いため、最低限の知識は持っておきましょう。

ITエンジニアの採用において押さえておきたい知識については「2.Push型|ITエンジニア採用に必要な基礎知識」で詳しくお伝えします。

関連情報(https://bizreach.biz/download/engineer/?trcd=1HRRV0000285_PC_)


1-2. Pull型|採用ブランディングによる母集団形成

Pull型アプローチの考え方は、大きく以下の2つに分けられます。

(1)「採用ブランディング」を行う中長期型
(2)求人広告掲載などで母集団形成を行う短期型

前提として、ITエンジニア採用はマーケット自体がレッドオーシャン化しています。そのため、ITエンジニアにとって「マイナス要素」につながる自社のイメージをゼロにする意識が重要です。そのため、ITエンジニアが自社に対して持っているイメージを正しく認識し、テックブランディングの一つとして成長戦略を発信することは、中長期的な採用成功のカギを握ります。

また、ITエンジニア採用といっても、「採用は今年だけで、今後しばらく採用する予定はない」「少人数しか採用しない」などの場合は、(1)採用ブランディングよりも(2)短期的に母集団形成を行うほうが、費用対効果は高いといえます。

Pull型アプローチは、経験は浅くてもポテンシャルや価値観の合致を重視する場合においては非常に有効です。ただし、中堅ないし能力の高いITエンジニアを採用して開発力や組織を強化したいといった場合は、経験やスキル面での合致がより重視されるため、Push型のアプローチのほうが適しているといえるでしょう。

関連情報(https://bizreach.biz/media/14531)

2. Push型|ITエンジニア採用に必要な基礎知識

Push型|ITエンジニア採用に必要な基礎知識

ITエンジニアの領域には、ITエンジニア経験のない方が日常で触れることが少ないキーワードが多くあります。一方で、押さえるべきポイントや知識の多くは、実は言語化しやすいため、一度理解すれば候補者の見極めは格段に容易なものとなるでしょう。

そこで、ITエンジニア採用において候補者が自社に合うかどうか、求める人材かどうか見極めるためにインプットすべき基礎知識を紹介します。

2-1. ITエンジニアの一般的なキャリア

事業会社におけるITエンジニアのキャリアパスの例

事業会社におけるITエンジニアのキャリアパスの例

まずは、ITエンジニアの一般的なキャリアパスについて理解し、候補者の志向性などをつかみましょう。上図は、事業会社のITエンジニアを想定した場合のキャリアパスの例です。

たとえば、「自身でプログラムを書き続けたい」と考えるタイプの人材は、スペシャリスト系のキャリアパス(図の左側)を希望する傾向が高いでしょう。

●スペシャリスト系 キャリアパス例:
リードエンジニア→設計担当エンジニア→最高技術責任者

一方で図の右側は、マネジメントやビジネス寄りにスキルを高めていくキャリアパスです。

●マネジメント系 キャリアパス例:
リードエンジニア→エンジニアリングマネージャー→技術部門のマネジメント責任者→最高技術責任者

また、より製品全体を見るような、ビジネス寄りのキャリアパスをたどるITエンジニアもいます。

●ビジネス系 キャリアパス例:
リードエンジニア→エンジニアリングマネージャー→プロダクトマネージャー→最高製品責任者

2-2. ITエンジニアの一般的な属性

ITエンジニアの一般的な属性についても、最低限の知識として押さえておきたいところです。ここでは、「フロントエンドエンジニア」「サーバーサイドエンジニア」「インフラエンジニア」の大きく3つの職種についてご紹介します。

●フロントエンドエンジニア:
ユーザーが直接アプリケーションやWebブラウザーで触れる部分の設計や構築を行うITエンジニアを指します。

●サーバーサイドエンジニア:
ユーザーが直接触れないシステムの裏側の処理を行うITエンジニアを指します。

●インフラエンジニア:
サーバーやネットワークの設計・構築、運用などを行うITエンジニアを指します。

フロントエンド、サーバーサイド、インフラまで一通り経験し横断的に扱うことができる人材は、フルスタックエンジニアと呼ばれます。

ITエンジニア採用においては「候補者がどのタイプに当てはまる人材なのか」をしっかりと押さえたうえで、採用活動に取り組むことが重要となるでしょう。

関連情報(https://bizreach.biz/media/11881)

2-3. 言語ごとに「カンファレンス」や「採用企業」をチェック

候補者の志向性やスキルを見極めるうえで、言語ごとに開催されているカンファレンスやテック系イベント、またその参加企業やスポンサー企業などをチェックしておくのも有効です。

「どの企業がどの言語を主要言語としているか」が分かると、候補者の経歴を見た際に「A社の方なら、この言語が得意そうだ」とある程度想定でき、自社が求める人材かどうかを確認する一助となります。もちろん、主要言語ではない言語での開発を担当しているなど、企業におけるポジションによって扱う領域が変わる場合もあるため、あくまで参考材料の一つとして捉えてください。

3. Pull型|ITエンジニア採用を中長期的に成功へ導く、テックブランディング

Pull型|ITエンジニア採用を中長期的に成功へ導く、テックブランディング

Push型アプローチと異なり、Pull型アプローチはすぐに成果が表れるものではありません。そのため、「短期間で集中して採用を行いたい」「今年は1~2名しか採用しない」といった場合にはあまり向かないといえるでしょう。

しかし、3~5年ほどのスパンで同じような属性の人材を継続的に採用していきたいといった場合は、Pull型アプローチの一つとして「テックブランディング」に取り組むことをおすすめします。

関連情報(https://bizreach.biz/media/fujitsu)

3-1. 「キーワードから連想されるイメージ」のギャップを埋める

テックブランディングを行う際に重要なのは「キーワードから連想されるイメージ」を適切に形成していくことです。具体的にいうと、「候補者が『社名』を聞いたときに、どのようなイメージを持つか」です。社名やサービス名が認知されるだけでなく、いかに自社が狙うイメージをセットで伝えられるかが、テックブランディングの肝となります。

まずは、社名などの「キーワード」から、自社は候補者にどのように認識され、イメージされているのか、そして訴求したいイメージと乖離がある場合、そのギャップを埋めるためにはどのような施策を実施できるかを意識しましょう。

Pull型の採用アプローチは、ITエンジニアにとってのマイナス要素をゼロに近づけることから始まります。テックブランディングの第一歩として、下図における人材要件の「Must条件」の項目が社内で整備できているか、さらに社外にしっかりと伝わっているかを確認し、マイナス要素を排除していきましょう。

ITエンジニアにおける人材要件の例

Must条件

1.エンジニアの地位
-エンジニアが評価される組織(給与などの待遇面も含む)

2.技術的に成長できる環境
-目標やライバルとなるような優秀なエンジニアがいる
-最新の技術に対して積極的
-裁量が大きい(例:技術選定から関われる)
-社内でのキャリアデザインがしやすい(例:社内公募などがある)
-安心してスキルアップできる風土(例:心理的安全性、ティール組織)

3.働きやすさ
-エンジニアへの積極的投資(例:スペックの高いパソコンの貸与、技術書の配布、テックイベントへの参加推奨、エンジニア向けの椅子)

Want条件

4.やりがい
-事業領域
-会社のフェーズ

3-2. ITエンジニアの欲求を満たした求人を意識する

ITエンジニアは売り手市場の状態が続いているため、「候補者には選択肢が多い(引く手あまたである)」ということを意識せざるを得ません。そのため、上図の「Must/Want条件」を整理したうえで、明確に求人に盛り込み、「ITエンジニアの欲求」を満たすような求人にするとよいでしょう。

では、「ITエンジニアの欲求」とはどのようなものなのか。それは大きく2つあると考えられます。

●安心・安全

キャリアを構築していくうえで「安心・安全な職場環境」かどうか、というのはITエンジニアの多くが気にする視点です。「○○という新しい技術を導入している」「優秀なITエンジニアがいて切磋琢磨できる」など、ITエンジニアとして生き残っていくために必要な技術力を磨けるか、実際にどのような環境で働けるのかを言語化して、求人に盛り込みましょう。

●技術的好奇心

加えて重視されるのは「技術的好奇心」。ITエンジニア領域には、技術的好奇心が強い、いわゆる「ギーク」な人材が多いです。そういった人材を採用ターゲットにする場合は、キーワードを戦略的に求人に盛り込むとよいでしょう。技術トレンドを正しく捉え、それに対してどう向き合っていくのか、自社のスタンスを伝えることが重要です。技術トレンドやITエンジニアの好奇心を刺激するキーワードについては、人事担当だけで言語化するのは限界があるため、現場を巻き込み、実情に沿った求人を作成しましょう。

関連情報(https://bizreach.biz/media/13634)

4. ITエンジニアの気持ちに寄り添う採用活動を

ITエンジニアは採用選考が難しいと思われがちですが、実はポイントを押さえることで効率的に選考を進められる職種。優秀な人材を見逃さないように、ぜひ社内のITエンジニアを巻き込みながら「Push型」「Pull型」のアプローチを活用してみてください。

押さえておきたい「ITエンジニア採用の知識」

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