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2020/10/14

「働き方改革」とは? 知っておきたいポイントをわかりやすく解説!

「働き方改革」とは? 知っておきたいポイントをわかりやすく解説!

「働き方改革」という言葉には、「自社の働き方を改善する」というイメージがあるかもしれませんが、働き方改革は個々の企業だけの問題にとどまらず、「日本の重要政策」のひとつです。

この記事では、なぜ「働き方改革」が日本の重要政策となっているのか、企業にとって働き方改革がどのように大切なのかを順を追って解説していきます。

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1. 「働き方改革」とは?

働き方改革のイメージ

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によると、日本の人口は2008年をピークに減少し、2048年には1億人を下回ると予測されています。人口が減れば、おのずと国内でモノやサービスが売れなくなります。労働力も不足し、企業の生産性も低下します。こうした負のスパイラルを解消するためには、

  • 働き手を増やす
  • 出生率を上昇させる
  • 労働生産性を向上させる

 

 

の3つが必要であり、これらを実現するための政策が「働き方改革」なのです。

自社の働き方改革に取り組む際には、まず政府が打ち出している働き方改革の方針や計画を理解することが必要です。

参考:内閣府「選択する未来 -人口推計から見えてくる未来像-」

2. 「働き方改革実行計画」9つのテーマとは?

働き方改革のイメージ

「働き方改革実現会議」は、安倍晋三元首相が自ら議長を務め、労働界と産業界のトップ、有識者を集めて実施されました。その会議のなかで「働き方改革実行計画」がまとめられ、2017年3月に決定、2019年4月に関連法が順次施行となりました。

「働き方改革実行計画」には下記の9つのテーマが設定されています。企業に対応義務がある法改正もあり、数多くの支援や助成制度も設けられています。

<9つのテーマ>

  • 非正規雇用の処遇改善
  • 賃金引き上げと労働生産性向上
  • 長時間労働の是正
  • 柔軟な働き方がしやすい環境整備
  • 病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進
  • 外国人材の受入れ
  • 女性・若者が活躍しやすい環境整備
  • 転職・再就職支援、人材育成、教育の充実
  • 高齢者の就業促進

 

 

参考:働き方改革実現会議「働き方改革実行計画(概要)」

また、実行計画では、2026年度までの10年間で、どのような施策をいつ実行するか具体的に定めたロードマップも作成されています。2019年5月の「ニッポン一億総活躍プラン・働き方改革実行計画フォローアップ」を見ると、テーマによって進捗や実現レベルは異なるものの、改革が前進していることがうかがえます。

ここからは9つのテーマの内容を見ていきましょう。

2-1. 非正規雇用の処遇改善

2-1-1. 同一労働同一賃金の実効性を確保

「同一労働同一賃金」とは「同じ仕事をしていれば、同じ賃金を支払うべき」という賃金の決め方のルール。その実現のために、「正規雇用者と非正規雇用者の間にある『不合理な処遇格差』をなくす」ということを企業に義務付けます。処遇とは、賃金や賞与などの金銭報酬だけではなく、福利厚生や教育等も含まれます。関連法は2020年4月から大企業の非正規労働者とすべての派遣労働者が対象で、2021年4月から中小企業を含む全面施行となります。

2-1-2. 非正規雇用者のキャリアアップ推進

非正規雇用者のキャリアアップや正社員化、処遇改善、賃上げなどを推進するべく、これらに取り組む企業への助成制度が拡充されています。

2-2. 賃金引き上げと労働生産性向上

2-2-1. 最低賃金の引き上げ

毎年、最低賃金について年率3%をめどとして引き上げ、早期に全国加重平均が1,000円になることを目指しています。全国加重平均額は、2016年度:823円→2017年度:848円→2018年度:874円→2019年度:901円、→2020年度:902円と引き上げられています。

参考:厚生労働省「 平成14年度から令和元年度までの地域別最低賃金改定状況」

2-2-2. 賃上げと生産性向上の支援

日本の時間当たり労働生産性は46.8ドルで、OECD加盟国36カ国中21位、主要先進国7カ国で最下位。これは米国(74.7ドル)の6割強の水準です。生産性向上は重要課題であり、賃上げや生産性向上に積極的に取り組む企業への支援として、税額控除や助成制度が拡充されています。また、下請け中小企業の取引条件を改善するべく、下請法の運用が強化されています。

参考:公益社団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019」

2-3. 長時間労働の是正

2-3-1. 時間外労働の上限規制

長時間労働は、ときに過労死や病気の原因となります。また、働き盛りは出産・育児の年代と重なるため、出生率の低下にも影響していると考えられています。時間外労働は「月45時間、年360時間」の範囲内で行うのが原則です。臨時で特別な事情がある場合でも、「年720時間、単月100時間未満、2~6カ月の平均が80時間以内」を満たさなければいけません。これは2020年4月から全面施行されています。

2-3-2. 勤務間インターバル制度導入の環境整備

「勤務間インターバル」とは、前日の終業時刻と翌日の始業時刻との間に、一定時間の休息を確保すること。極力長いインターバルを確保することは、すべての企業の努力義務です。勤務間インターバル制度を導入する中小企業への助成制度も設けられています。

2-3-3. 健康で働きやすい職場環境整備

労働者が健康に働くためには、労働時間管理の厳格化だけでは足りません。職場での良好な人間関係づくりを推進するために、メンタルヘルス・パワーハラスメント防止対策について企業への指導を実施。通称「パワハラ防止法」(正式名:改正労働施策総合推進法)が大企業ではすでに2020年6月から施行され、中小企業では2022年4月から施行されます。

参考:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)」

2-4. 柔軟な働き方がしやすい環境整備

2-4-1. テレワークの導入支援

テレワーク(在宅勤務やサテライト勤務など、オフィス以外での勤務)は、場所の制約がなく働くことができるため、子育てや介護との両立に有効です。一方、長時間労働にもなりやすいため、労務管理やセキュリティーに関するガイドラインが策定されました。中小企業のテレワーク導入を支援する助成制度なども拡充しており、先進的に取り組む企業を表彰するなど、周知啓発も行われています。

2-4-2. 副業や兼業の導入支援

副業や兼業は、新たな技術の開発やイノベーション、起業のきっかけ、第2の人生の準備などに有効ですが、まだ認めている企業が少ないのが現状です。企業が副業や兼業を容認しやすくなるように、ガイドラインなどが策定されています。

2-5. 病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進

2-5-1. 治療と仕事の両立支援

病気を治療しながら仕事をしている人は、労働力人工の約3人に1人。がんや不妊などの治療と仕事との両立をしやすくするために、ガイドラインの策定、相談支援体制の拡充、両立支援コーディネーターの育成などが進められています。

2-5-2. 子育てや介護と仕事の両立支援

男女とも仕事と育児・介護などを両立しやすくするために、保育の受け皿・介護サービスなどの整備が進められています。また、受け皿の拡大にあたり、保育・介護人材確保のための処遇改善も推進。男性の育休取得促進策も実施されています。

2-5-3. 障害者などの就労支援

障害者などが希望や能力、特性などに応じて活躍できることが普通になる社会を目指し、障害者を雇用する企業へのノウハウの提供、在学中の障害者に対する就労準備支援などが行われています。

2-6. 外国人材の受入れ

専門的・技術的分野の外国人材は経済の活性化の助けになることから、受け入れを拡充。外国人材が働きやすくなるための生活や就労環境の整備、日本語教育の充実などが進められています。

2-7. 女性・若者が活躍しやすい環境整備

2-7-1. 個人の学び直し支援の充実

子育てなどで離職した女性の再就職支援として、教育訓練給付の拡充や、国家資格の取得などを目指す離職者訓練コース分野の拡大などを実施。企業の人材育成に対する支援なども行われています。

2-7-2. 多様な女性活躍の推進

パートタイム労働をしている女性などが就業調整を意識せずに働ける環境整備として、配偶者控除などの収入制限が103万円から150万円に引き上げられました。子育てなどで離職した女性の復職に積極的な企業への助成金も創設。女性リーダーの育成支援、女性の活躍を推進する企業の認定制度も行われています。

2-7-3. 就職氷河期世代や若者の就労支援

就職氷河期世代の正社員化に向けた支援、高校中退者やひきこもりの若者などに対する教育・就労支援が行われています。

2-8. 転職・再就職支援、教育の充実

2-8-1. 転職・再就職者の採用機会の拡大

転職・再就職者の採用機会を拡大するには、転職が不利にならない柔軟な労働市場や企業慣行が重要であるため、企業が取り組むべき指針を策定。中途採用の拡大を図る企業への助成、転職・再就職者と企業とのマッチング支援なども行われています。

2-8-2. 誰にでもチャンスのある教育環境の整備

子どもたちが家庭の経済状況にかかわらず大学などに進学できる環境を整えるため、給付型奨学金の創設や、家庭の教育費負担軽減の政策導入などが進められています。

2-9. 高齢者の就業促進

2-9-1. 継続雇用延長や定年延長への支援

65歳を超えた継続雇用延長、65歳までの定年引き上げを促進するために、企業に対するノウハウの提供や相談などを実施。2021年4月から施行される「70歳就業確保法」(正式名:改正高年齢者雇用安定法)では、70歳までの就業機会の確保を企業の努力義務としています。

2-9-2. 高齢者のマッチング支援

生涯現役支援窓口を増設するとともに、ハローワークのマッチング機能を強化。地域の高齢者の雇用就業機会を創るネットワークも増強しています。

参考:厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」

3. 従業員も働き方改革の必要性を感じている

働き方改革のイメージ

ここまで見てきた政府の「働き方改革」の実現は、多くの企業にとってハードルが高いものかもしれません。これからの時代は「非正規雇用を活用して人件費を抑える」「長時間働いて収益を上げる」といったことが不可能になり、経営のパラダイムシフトが求められます。

一方、働く人にとってはメリットが大きいものです。特にワークライフバランスの充実や、格差の解消につながる施策は、多くの人が求めていることでしょう。

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3-1. ビジネスパーソンへの意識調査

ここからはビズリーチが働き方改革についてビジネスパーソンを対象に実施した調査を見てみましょう。

「あなたがお勤めの会社にとって、働き方改革は必要だと思いますか?」という質問に対して、「とても必要だと思う」または「やや必要だと思う」と答えた人は全体の約7割でした。

働き方改革の必要性

また、働き方改革に取り組んでいる企業に勤める人に、その効果を質問したところ「とても効果があると思う」または「やや効果があると思う」と答えた人は約7割で、多くの人が効果を実感していることがわかりました。

働き方改革数進による効果

一方で、働き方改革の推進によって「業務に何らかの支障が生じている」という人も4割を超えています。支障の内容としては、「残業時間が減り、賃金が下がった」「サービス残業が増えた」などが挙がっています。

働き方改革推進による業務への支障

働き方改革が従業員のモチベーション低下の原因になってしまうようであれば、本末転倒です。働き方改革は「自社の魅力」につながるように行っていくことが必要です。

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3-2. 働き方改革の進み具合は、人材確保にも影響

日本社会全体で働き方改革が進むことにより、求職者も今まで以上に「働きやすい会社かどうか」を重視するようになるでしょう。ウィズコロナの時代には、テレワークなど柔軟な働き方も重視されることが推測されます。

自社の働き方改革が遅れると、優秀な人材が確保できなくなる可能性が高まります。企業の人材獲得競争の面でもスピーディーに働き方改革を進めることが必要といえます。

 

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