採用課題
2020/11/17

面談とは? 面談の効果的に実施方法と、採用活動に面談を生かすポイント

面談とは? 面談の効果的に実施方法と、採用活動に面談を生かすポイント

近年、中途採用においても目にする機会の多い面談。面接とは異なり、より自然に対話ができることから、企業側と候補者が相互に理解を深めるための場として取り入れる企業が増えています。本記事では面談の目的や形式、メリットとデメリット、実施のポイントや面談の内容を採用活動に生かす方法などを解説します。

1. 面談とは? 面談の目的は?

面談の様子

面談とは、向かい合って直接話をすること。教師と保護者、従業員と人事、上司と部下などの組み合わせでさまざまな場で設けられますが、本記事では企業の採用活動における面談について扱います。

面談は、企業と候補者が情報を共有し、相互に理解を深めることを目的として設けられます。企業の担当者側は面談で候補者に対する疑問を解消し、候補者からの質問に回答するとともに、自社の魅力を伝え、その後の選考へ進むための動機付けや、内定受諾のための動機付けを行います。面談が行われるタイミングによっては、業務内容の説明や給与等の条件面の話し合いをすることもあります。

候補者は、面談で企業に対する疑問を解消し、また企業からの質問にも回答します。正式な選考の過程ではないので、候補者にとってはリラックスした雰囲気のなかで、自分がこれから働くイメージを持てるかどうか見極めることも可能です。

▼面談については、こちらの資料でも詳しく解説しております▼

関連情報(https://bizreach.biz/download/tsunageru-mendan/?trcd=1HRRV0000280_PC_)

2. 面談の主な形式

面談の形式

面談には、カジュアル面談、内定者面談、リクルーター面談などがあります。それぞれどのような面談で、何を目的としているのかを解説します。

2-1. 候補者との接触をはかるカジュアル面談

カジュアル面談は、選考を開始する前に行われることの多い面談です。「面接などの本格的な選考を始める前に、一度気軽に話しましょう」というスタンスで行われます。企業と候補者のお互いが自己紹介と情報交換をすることで、理解を深めることを目的としています。最近はカジュアル面談をオンラインで行う企業も増えています。

新卒採用の例ではありますが、ある企業が説明会を行う代わりに個別就職相談会という形をとったところ、参加者の100%がその後の選考に進むという驚異的なコンバージョン率となったケースがあります。これは、面談を通して相互理解を深めることが、企業と候補者のマッチングの精度を上げるよい例だといえます。

参考:『いい人財が集まる会社の採用の思考法』酒井利昌著、坂本光司監修、フォレスト出版

2-2. 採用予定者に対する内定者面談

内定者面談は、内定を出した採用予定者に対して行う面談です。入社の意思を固めたり、入社前の不安を払拭したりすることを目的としています。また、条件面の話し合いをする場として面談が設けられることもあります。カジュアル面談と同様に、オンラインで行う企業が増えています。

関連情報(https://bizreach.biz/download/naitei-shoudaku-3rules/?trcd=1HRRV0000267_PC_)

2-3. OBやOGを中心としたリクルーター面談

リクルーター面談は、新卒採用で多く見られる面談です。従業員が自分の卒業した大学の学生に声をかけたり、母校を訪れたりして学生の就職先などの相談に乗ったり、優秀な人材に対して自社の選考を受けるよう勧誘したりします。企業側は優秀な学生と早い時期に接触することができるというメリットがあります。

このほか、採用業務を専門に行っている採用担当者(リクルーター)が、面談を行うこともリクルーター面談のひとつといえます。

関連情報(https://bizreach.biz/media/13461)

3. 面接と面談との違いは?

面談と面接の違い

面接は、直接会うという意味の言葉です。採用活動においては、企業が候補者に会い、質疑応答などを通して選考をすることを面接と呼びます。

応募者の能力や仕事への適性、人柄などを評価して、その企業にとって必要な人材であるかどうかを選別することが目的です。

面談と面接の一番の大きな違いは、合否があるかどうかです。面接には合否があり、面談にはありません。

面接は選考の場であり、基本的に企業が主導権を握っています。候補者は自身をアピールし、企業は候補者を選別します。一方で、面談はあくまで対等な立場で話し合いをする場です。応募者と企業は面接と比べてフランクな雰囲気で話し、相互理解を深めます。

ただし、いくら面接の場で企業が主導権を握っているといっても、面接に合格した場合に次の選考へ進むか辞退するかは、候補者の判断に委ねられています。面接官の態度や発言内容もまた候補者にしっかりと見られていることを留意しておきましょう。

4. 面談のメリット

面談のメリット

面談のメリットは、面接よりも自然な候補者の姿が見られること、自社の魅力を候補者にアピールできること、相互理解につなげやすいことです。ここでは各メリットについて解説します。

4-1. 面接より緊張しにくいので、比較的自然な候補者の姿が見られる

面接は候補者にとって自然に振る舞うことが難しい場です。選考されていると感じることが、プレッシャーになるからです。しかし、面談は選考の場ではありません。面接の場よりも自然な候補者の姿を見ることで、自社での働きぶりを想像しやすくなります。

4-2. 自社の魅力を候補者に直接アピールできる

面談では、魅力ある候補者に直接自社の魅力をアピールすることができます。会社説明会やWebサイトでも自社の魅力はアピールできますが、それは大勢の候補者へ向けたアピールです。面談ではもう一歩踏み込んで、候補者の持っているスキルを生かす場を具体的に提案したり、候補者の望む働き方をしている従業員に会わせて志望度をより高めてもらったりといったアプローチができます。面談では、候補者に対して個別具体的なアピールができ、攻めの姿勢での採用活動が可能となるのです。

4-3. 相互理解につながりやすい

面談は面接と異なり、企業側と候補者の双方がフランクに会話をすることができる場です。お互いの疑問点を解消していけるので、相互理解につながりやすいことが特徴です。また、面談では候補者の側からもどんどん質問ができるので、特に候補者は企業への理解を深めやすいといえます。

5. 面談のデメリット

面談のデメリット

さまざまなメリットがある面談ですが、デメリットもあります。面談は時間と労力のコストがかかりますし、準備不足だと時間の無駄になりかねません。ここでは各デメリットについて解説します。

5-1. 一人一人に向き合うので、コストがかかる

特に、選考開始前に全ての人と面談をしようとすると時間と労力のコストがかかります。採用の規模によってはある程度選考を進めてから面談を行うという方法も検討するとよいでしょう。

5-2. お互いが準備不足だと時間の無駄になる

面談は「ざっくばらんに話しましょう」「気軽にお越しください」というスタンスで実施されることも多いものです。しかし、企業側と候補者の双方がまったく準備をしないままに面談を行うと雑談に終始し、時間の無駄となってしまうケースもあります。

候補者を質問攻めにして面接のような雰囲気を出してしまうのもよくありませんが、面談をセッティングする際は面談の目的を候補者と共有しておきましょう。どんなことを話したいかをある程度示しておくことで、お互いが準備不足で面談の場に現れることを防ぎます。

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6. 候補者は面談を受けるとき、どんな心理?

面談時の候補者の心理

面談には合否がないとはいっても、候補者にとっては就職活動の一環です。ここからは面談の際の候補者の心理と、リラックスした雰囲気づくりについて解説します。

6-1. 面談でも気を引き締めている候補者は少なくない

面談そのものに合否がないとしても、面談での印象や話した内容が選考に影響を与えることを候補者は知っています。そのため、面接と同じように気を引き締めて面談に望む候補者は少なくありません。

また、候補者は面談の担当者から得た印象や情報を、その後の選考に進むかどうかの判断材料にします。今後の選考については面談でしっかりと判断しようという思いで面談に臨む候補者は多いのです。

6-2. ただし、雰囲気づくり次第でリラックスした会話をすることは可能

面談があまりかしこまった雰囲気になってしまうと、自然体で話して相互に理解を深めるといった面談のメリットがなくなってしまいます。企業側は、積極的にリラックスした雰囲気をつくることが大切です。

面接とは違う雰囲気を演出するためにお菓子や飲み物を出したり、アイスブレイクとして最初に簡単なゲームをしたりする企業もあります。また、お互いにスーツではなくビジネスカジュアルの服装で面談をするのもひとつの方法です。さらに、候補者に「この人になら話してもいいかな」と思ってもらうためには、本記事の「心理学を利用した面談のコツ」の項目で詳しく解説する「自己開示の法則」を利用してみましょう。

7. 面談実施のポイント。何を話す? どんな流れで行う?

面談のポイント

面談を実施する際には、誰が面談をするか、何を話すか、どのような流れで行うかなど、検討すべきポイントがあります。それぞれの項目について解説します。

7-1. 誰が面談を担当する?

実施するタイミングによって、適切な担当者は異なります。

選考が始まる前のタイミングでは、予定配属先の部署の社員や、候補者のロールモデルになりそうな社員が適しています。担当者には、候補者と自社とのマッチングを見るとともに、候補者が選考へ進みたいと動機付けられるように、自社の魅力を伝えることが求められます。

選考中の場合は、人事担当者が適しています。選考中に応募者が持った疑問点の解消のために、就業規則や法制度などに関する知識を有した人材が求められるからです。また、他者の選考状況というデリケートな情報を扱うには、知識を有する人事担当者が適任です。

内定を出した後は、予定配属先の部署の社員や、異動や昇進の経験が多い、社歴の長い社員が適しています。内定者との面談では、内定者が入社後の自身をイメージしやすくしたり、モチベーションを高めたりするために配属先の業務内容についての疑問点を解消していきます。また、迷っている内定者に対しては、今後のキャリアプランを一緒に考えることもあります。内定後の面談担当者は、面談を通して入社意思を固めてもらい、内定辞退を防ぐことが求められます。

7-2. 何を話す?

面談は採用のミスマッチを防ぐために、相互理解を深めることが目的です。お互いが気になっていることや候補者の疑問点をメインに話を進めましょう。企業側が質問攻めにするのではなく、候補者側からも質問してもらうことを意識しましょう。

7-3. 面談の流れ

面談に決まった型はありませんが、候補者にリラックスしてもらうための一例を紹介します。

7-3-1. アイスブレイク・自己紹介

最初は緊張をほぐすために、アイスブレイクとして少し雑談をするとよいでしょう。季節、ニュース、旅、天気、仕事、食などの当たり障りのない会話でかまいません。相手のプライベートを聞き出すのではなく、自分のことを開示するためのきっかけとして活用しましょう。そのあとに、簡単な自己紹介をします。自己PRや志望動機などを候補者に聞く必要はありません。

7-3-2. 質疑応答

面接のようにかしこまった一問一答にならないよう留意しつつ、会話を進めます。候補者からの質問には、誠意をもって答えましょう。もし答えがすぐにわからない質問があれば書き留めておき、「確認して、後日連絡します」と誠意をもって対応することが望ましいです。

7-3-3. 次回への誘導

次の面談・選考・近々行われるイベント等、次回の接点につなげることも意識しましょう。その場で結論を急がせたり、約束を取り付けたりするのではなく、あくまで案内というスタンスに徹しましょう。

8. 心理学を利用した面談のコツ

面談のコツ

面談をする際に心理学を利用することで、無理なく自然に面談を有意義なものにすることができます。ここでは、「自己開示の返報性」と「興味加減の法則」という2つのコツを紹介します。

参考:曽和利光著『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』ソシム刊

8-1. 「自己開示の返報性」を利用する

自己開示の返報性とは、自分のことをすすんで開示すると、同じ程度の深さの自己開示を相手が返してくれるという法則のことです。

深い話が聞きたければ、同じくらい深い話を自分がしなくてはなりません。「この人になら話してもいいかも」と面談の相手である候補者に思ってもらうためには、まずは自分の話をしましょう。失敗談、候補者と同じような年齢や立場のときに考えていたこと、仕事に対する考え方、将来のビジョンなどを話します。さらに、自分と候補者の共通点を意識しながら話すと、共感が得やすくなります。

▼自己開示については、こちらの記事で詳しく解説しております▼

関連情報(https://bizreach.biz/media/saiyo-newnormal3)

8-2. 「興味加減の法則」を利用する

興味加減の法則とは、相手に対する関心の度合いが小さい方が、より強い交渉力を持つという心理バイアスです。「追えば逃げる、逃げれば追う」という言葉は興味加減の法則を表しています。

興味加減の法則に従うならば、相手に強い興味を持っていることを表現しすぎるのは得策ではありません。また、強引にくどき落とそうとするのも逆効果となります。

もし候補者が選考に進むことや内定を受諾することを迷っている場合は、損得勘定を抜きにして、候補者にとっての最適な選択がなされるようにフラットに相談に乗ることがベストです。候補者にとって本当によい選択とは何かを一緒に考えれば、自社に合った人材を採用するという目的を自然と果たすことができます。

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9. 面談を行う側のNG行動

面談時のNG項目

ここからは、面談を行う側のNG行動を見ていきましょう。面接のような雰囲気をつくること、一緒に働きたいと思われないような態度をとること、面談の段階で結論を出そうとすることは避けるべきです。各項目を解説していきます。

9-1. 一方的に話を聞き出す・質問攻めにする

面談は対話の場です。一方的に候補者の話を聞き出そうとしたり、候補者に質問攻めをしたりしてまうと、面接と変わりがありません。相互理解を目的として、対話することを心がけましょう。

9-2. 志望動機を聞く(選考前の面談の場合)

選考前の面談の時点で、明確な志望動機がある候補者ばかりではありません。面談で話をすることによって、具体的な志望動機が形成されていくケースもあります。面談の時点で明確な志望意思のない候補者に対しては、一緒に志望動機をつくっていくようなイメージで面談をするとよいでしょう。

9-3. 選考が開始されている空気をつくる

候補者の発言の全てを細かくメモしたり、候補者の話す内容に対して指摘をするような鋭い疑問を投げかけたりすると、候補者が萎縮してしまいます。本音を引き出すことが難しくなるので、自然な会話を心がけましょう。

9-4. 横柄な態度をとる

「選ぶのはこちら側」と言わんばかりの横柄な態度は、候補者によい印象を与えません。自社に興味を示してくれた貴重な候補者には、誠実な態度で臨みましょう。

9-5. 結論を出そうとする

その場で次の選考の日程を決めようとしたり、選考後の面談で内定受諾を結論付けようとしたりするのは避けましょう。相互理解を深め、候補者が持ち帰って判断するための材料を渡すつもりで面談をすると、切迫した雰囲気にならず、リラックスして会話できます。

10. 面談の内容を採用活動にどう生かすか

面談をどう採用に生かすのか

面談結果を採用活動に生かすためには、面談前の準備やその後のフォローが大切です。ここからは面談を採用活動に生かすための方法を3つ解説します。

参考:加賀博著『リクルータースキルハンドブック』日本生産性本部生産性労働情報センター刊

10-1. リクルーター面談では面談シートを活用する企業も

主に新卒採用で行われているリクルーター面談では、面談を担当する従業員に面談シートを配布し、記入することで、面接官に面談内容を共有している企業もあります。事前に目を通しておけば、どのようなことを確認すればよいか把握でき、面談の質を保つための一助となります。

シートの内容の例は以下の通りです。新卒採用の例ですので、自社の採用方針に合わせて内容や分量をアレンジしましょう。

  • 会社説明/仕事説明/社風・ビジネス生活環境
  • 学校生活/好きな仕事/やったことのある仕事/趣味や特技
  • 志望業種/志望職種/入社後イメージ
  • 仕事観/希望する生活スタイル/生活設計や夢
  • 面談の場でシートを広げると候補者のプレッシャーになってしまう場合もありますので、面談の場では箇条書きのメモ程度にしておき、後に詳しく記入するほうがよいでしょう。記入した内容を人事担当者と共有することで、その後の選考の参考資料となります。

    10-2. 面談しっぱなしではなく、メールや電話等のフォローを入れる

    面談を終えてから何もアプローチをしないのはもったいないことです。面談に不備はなかったか、追加で確認したいことはないか、その場で回答できなかった質問への回答など、メールや電話でフォローを入れましょう。候補者が仕事や他の企業の転職活動で忙しくしていても自社の印象が薄れないよう、定期的にコンタクトをとることが大切です。

    10-3. 面接アポや他の社員との面談アポ、イベントへの勧誘など次につなげる

    候補者には面談のフォローを入れるとともに、面接や他の社員との次回の面談を打診して、次のステップへの提案を行いましょう。迷いの見える候補者に対しては、採用活動に直結するアポだけでなく、近々開催される自社関連のイベントに誘うなどしてもっと自社を知ってもらう方法もあります。

    11. 面談を活用してよりよい採用活動にしよう

    面談を採用活動に生かす

    企業のことを詳しく知らない状態でいきなり選考に進むことに抵抗がある転職活動者は、少なくありません。特に、転職を急いでおらず、じっくり検討したいと考えている候補者に対しては「選考を受ける前に、まずは面談をしてみませんか?」「選考とは関係なく、カジュアルに情報交換をしませんか?」といった形で面談をオファーすることは効果的です。

    また、面談を行うことで面接のみの場合よりも相互に理解が深まるので、「こんなはずではなかった」という採用後のミスマッチも防ぎやすくなります。採用において課題を感じている場合は、面談を取り入れてはいかがでしょうか。

     

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