採用課題
公開日: 2021/01/29  

面接評価シートの作り方とは? 適切に評価する方法や、シートのサンプルも紹介

面接評価シートの作り方とは? 適切に評価する方法や、シートのサンプルも紹介

面接評価シートは面接の際に求職者を評価する目的で使われる用紙です。面接評価シートを作ることで面接担当者間での評価のずれが小さくなり、企業として一貫性のある判断ができるようになります。本記事では評価シートを使用するメリット、評価シートを作成する際の注意点、作成方法などの解説に加え、評価シートのサンプルを紹介します。

1. 面接評価シートとは

面接評価シートとは

面接評価シートとは面接で評価の項目と基準を示すもので、面接で何を聞き、どのように評価すればいいかを補助し、記録する用紙です。

面接評価シートは面接担当者による評価のずれを小さくするために使われます。仮に2人の面接担当者が同じ求職者をそれぞれの主観で評価すると、多くの場合は担当者間で評価にずれが生じます。そのようなずれを小さくするために、評価シートを使って主観による評価を防ぎ、見極めの内容や基準を面接担当者間で共有します。

参考:釘崎清秀、伊達洋駆著『「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール』ナツメ社刊

2. 面接評価シートを使用するメリット

面接評価シートを使用するメリット

面接評価シートを使用するメリットは以下の3点です。

・一貫性のある判断ができる
・面接をスムーズに進行できる
・応募者の情報を社内で共有しやすい

ここからは、各項目について詳しく解説していきます。

2-1. 会社として一貫性のある判断ができる

面接において、評価シートというフォーマットに基づいて面接を行うことで、面接担当者全員が同じ基準にのっとった質問や評価を行うこととなり、会社として一貫性のある判断ができます。できる限り個人の主観や偏ったものの見方にならず、属人的でない評価が可能となります。

参考:釘崎清秀、伊達洋駆著『「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール』ナツメ社刊

2-2. 聞き漏れを防止し、面接をスムーズに進行できる

評価シートには確認すべき項目がまとめられているため、聞き漏れを防止でき、面接の精度を高めることができます。実際の質問例も別紙にまとめておくと、面接に不慣れな現場の社員が面接担当者を担当しても、スムーズに進行できます。

2-3. 求職者の特性、人柄を可視化し、社内で共有しやすい

評価シートは面接で得た情報を記録する媒体でもあります。記録することで、履歴書や職務経歴書、志望動機書などを読むだけでは見えてこなかった求職者の特性や人柄を可視化し、社内で共有しやすくなります。

次の選考を担当する人に評価シートを共有することで、前回の選考を振り返りつつ、今回の選考では何を見るべきかを事前に検討することが可能です。また、次年度以降の採用活動の参考資料とすることもできます。

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3. 面接評価シートを使用するデメリット

面接評価シートを使用するデメリット

もし評価シートの項目を自社に合うようにカスタマイズせずに、既製の評価シートをそのまま使った場合、自社の求める人材であるかどうかを評価することができず、ごく表面的なことを聞くだけの面接となってしまいます。その場合、面接の場で明晰に話すことが得意な「面接上手」の人のみが高い評価を受けることになり、求める人材を採用できない恐れがあります。

4. 面接評価シートを作る際の注意点

面接評価シートを作る際の注意点

評価シートを作る際は、あまり作り込みすぎないように注意する必要があります。その理由を、よくある評価シート作成の失敗例とあわせて、解説します。

4-1. 面接評価シートを作り込みすぎない

評価シートは、初めてシートを見る社員でも使いこなせるようすっきりとまとめましょう。一生懸命に評価シートを作り込み、詳細な評価項目を多く設定する面接担当者もいますが、これはおすすめできません。特に評価シートを作る人と面接担当者が異なる場合、面接担当者はボリュームのありすぎる評価シートの意図をつかみきれず、面接の限られた時間内に使いこなすことができないからです。

また、評価シートを使いこなそうと必死になり、下ばかり向いていると求職者が受け取る印象も悪くなってしまいます。

4-2. よくある面接評価シート作成の失敗例

評価シートを作成する際に起こりがちな失敗例を以下に紹介します。

評価項目を定義する説明が抽象的

たとえば、粘り強さの項目で「苦境に立っても諦めない」という定義があったとします。このひとことだけでは、苦境とはどんな状態なのか、諦めたほうがよい場合もあるのではないのかなどの疑問をもつ面接担当者もいるでしょう。評価シートにひとことで説明するだけでは、定義しきれないのが実情です。しかし、あまりにも詳細な説明を書き添えると評価シートがすっきりとまとまらず、読みづらくなってしまいます。

こういった場合、事前に面接担当者と評価項目の定義について話し合う時間をもち、認識をすりあわせておくとよいでしょう。

評価項目の数が多すぎる

先述した「評価シートを作り込みすぎない」という注意点と関連しますが、評定項目が多すぎると面接で時間切れになってしまったり、一つひとつの項目に対する評価の制度が落ちたりしてしまいます。

学歴などの、先入観を抱きやすい情報が掲載されている

評価シート内に性別や学歴など、先入観を抱きやすい情報は必要ありません。こうした情報が掲載されていると、たとえば「やっぱり○○大学卒だから、△△なのだな」というように、シートを見て抱いた先入観を強化していくような面接をしてしまいがちだからです。

必要であれば、面接が終わってから面接担当者に情報を提供するようにしましょう。

面接の進め方がわからない

評価項目の並べ方を、面接の会話の流れに沿ったものにしておくことは大切です。無作為に並べると、面接に慣れていない面接担当者の場合、どうやって面接を進行すればいいかがわからなくなってしまうからです。評価シートの上から下へ向かって、会話の流れを意識して評価項目を並べましょう。

たとえば、当たり障りのない話題→現状→過去の経験→求職者の価値観というふうに、少しずつ深い話へと進んでいくという進行が考えられます。

何を書けばいいかわからない欄がある

「特記事項」などとしてシートの一番下にフリースペースが設けられていることがありますが、具体的な指示がなければ何を書けばよいのかがわかりません。そのため、面接担当者によって書く内容や分量がバラバラになり、有効活用できません。

評価シートの各欄が何を書くための欄なのか、それぞれわかるようにしておきましょう。そして、どこにも当てはまらない事柄を書くときのために、自由記述欄を作っておきます。

参考:釘崎清秀、伊達洋駆著『「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール』ナツメ社刊

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5. 面接評価シートの作り方

面接評価シートの作り方

面接評価シートを作るときは、自社が求める人材要件を明確にしてから評価項目を決め、次に項目ごとの評価基準を定めて、実際に使いながら改善していきます。

5-1. ①評価項目を洗い出す

まず、一般的に面接で評価する項目にはどのようなものがあるか、思いつく限り書き出してみます。この時点では、自社の面接で使用するかどうかや優先順位などは考慮せず、どんどんとリストアップします。項目は知識、思考、行動のような大きなジャンルから検討し、細分化するとリストアップしやすくなります。

知識:一般教養、専門知識、語学力など
思考:論理的思考力、仮説力、問題発見力など
行動:積極性、協調性など
コミュニケーション:傾聴力、表現力など
精神:ストレス耐性、責任感など

5-2. ②自社が求める人材の要件を明確にする

次に行うのは、自社が求める人材要件を明確にすることです。そのためには、以下のような「演繹的アプローチ」と「帰納的アプローチ」という二つの方法があります。

演繹的アプローチ

演繹的アプローチは、自社の事業計画や組織の現状を分析し、今後必要になるスキル、経験、性格、志向などを推定し、そこから求める人材要件を設定します。長期的視点に立って全体を最適化するにはよい方法ですが、理想論に陥りがちでもあります。

帰納的アプローチ

帰納的アプローチは、自社の成果を上げている人材を分析し、彼らのスキル、経験、性格、志向から求める人材要件を設定します。すでに存在する人材から要件を設定するため現実的ですが、その一方で同じ人材要件でいいのかどうか、再現性はあるか、もっと高い成果を上げる人物要件があるのではないかなど、検討すべき点もあります。

どちらの方法も一長一短ですが、事業環境が目まぐるしく変わっていたり、今後変革を予定している場合は演繹的アプローチを、安定して事業を継続したい場合は帰納的アプローチを選択するのが一つの方法です。

参考:曽和利光著『人事と採用のセオリー』ソシム刊

また、人材の要件は具体的に設定するようにしましょう。「コミュニケーション能力が高い」という表現だけでは抽象的すぎるため、面接担当者によって評価にブレが生じます。たとえば、ある面接担当者は「コミュニケーション能力が高い」という項目に対して物おじしない明るい人間を高く評価し、ある人物はじっくりと話を聞く人を高く評価するといったようにぶれる可能性があるのです。

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もしコミュニケーション能力の高い人を要件とするなら、「コミュニケーション能力」という抽象度の高い言葉を使わずに、説明してみましょう。「初対面の相手にも物おじせず、明るく快活な態度で接することができる」「じっくりと話を聞きながら相手のニーズを把握し、ニーズに対するわかりやすい提案や説明ができる」といったように、細かく言語化します。

加えて、過去の事例から避けるべき人物像についても考えておきましょう。

参考:曽和利光著『人事と採用のセオリー』ソシム刊、細井智彦著『本当に「使える人材」を見抜く採用面接』高橋書店刊

5-3. ③評価項目を絞る

①「評価項目を洗い出す」で出した項目のうち、②「自社が求める人材の要件を明確にする」で検討した、自社が求める人材の要件に適合するものだけに評価項目を絞り込みます。絞り込んだうえで、選考に際してどの要件を優先するか、優先順位を決めます。

5-4. ④評価基準を決める

絞った評価項目についてどんな尺度で評価するか、その基準を決めます。5段階評価などの数値で表せる定量評価と、面接担当者の所感を記入できるような定性評価の両方を取り入れましょう。定量評価で数値化し、その評価の根拠を定性評価として記述するイメージです。

5-5. ⑤別紙に質問例をリストアップしておく

各評価項目を確認するための質問例を、別紙にリストアップしておきましょう。慣れていない面接担当者がスムーズに面接を進められるよう、準備しておきます。

5-6. ⑥実際の面接で使用し、面接担当者に使用した感想を聞く

評価シートを作成し実際に面接で使用したら、面接担当者に感想を聞きましょう。面接担当者の記憶が鮮明なうちに、できるだけ早く聞くことでより多くの情報を集められます。

5-7. ⑦改善すべき点があれば改善する

面接担当者の感想のなかで改善点が見つかれば、修正を加えます。繰り返し修正していくうちに、より使用しやすい評価シートが出来上がっていきます。

6. 面接評価シートの有効な活用方法

面接評価シートの有効な活用方法

作成した評価シートを有効活用するためのポイントを2点解説します。

6-1. 面接評価シートは「見極め」に使う

評価シートは、面接で求職者の「見極め」に使いましょう。見極めとは、求職者を自社の求める人材要件と照らし合わせ、合致しているかを客観的な視点で検討することです。そのためには、判断のための物差しとなる評価シートの活用が有効です。

このほかに、面接では求職者の入社意欲を高めるための「動機形成」も行う必要がありますが、動機形成に評価シートは使用しません。動機形成においては、シートを使った求職者の評価ではなく、会話を通して自社の魅力を紹介したり、求職者の不安点を払拭したりします。

面接評価シートを使って見極めを行う役と動機形成を行う役を分けて、最低2人で面接を行うことが望ましいでしょう。

6-2. 定量評価の基準について、面接担当者同士で事前にすりあわせておく

定量評価とは1〜5までの5段階評価など、数値化する評価のことをさします。面接担当者によって評価がぶれないように、5段階評価であれば基準となる3の評価基準を決めておきましょう。質問に対して、たとえば「応対できていれば3とする」「自社での業務に支障がないレベルを3とする」というように設定しておきます。

さらに、事前に面接担当者同士でシミュレーションをして、「何をもって『応対できている』とするのか?」「こんな場合はどう評価するか?」と話し合い、認識をすりあわせておくとよいでしょう。

7. 面接評価シートのサンプル

面接評価シートのサンプル

ここでは、評価シートのサンプルを掲載します。サンプルはあくまで参考資料とし、自社の求める人材要件に基づいて評価項目をアレンジすることが前提となります。サンプルをそのまま使用しても、項目がカスタマイズされていないため、求める人物の採用に役立てることができません。

また、同じ企業内でも採用のたびに人材要件を見直し、項目や評価基準をアップデートするようにしましょう。採用ごとに求める人材像が異なるためです。

■面接評価シートのサンプル

面接評価シートサンプル_枠線あり

参考:細井智彦著『本当に「使える人材」を見抜く採用面接』高橋書店刊
参考:釘崎清秀、伊達洋駆著『「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール』ナツメ社刊

8. 面接評価シートを活用して一貫性のある面接をしよう

面接評価シートを活用して一貫性のある面接をしよう

評価シートを活用すると面接担当者ごとの評価のブレが少なくなり、会社として一貫性のある面接をすることができるようになります。さらに、評価シートの活用のほかにも、面接担当者は採用フェーズごとに役割を意識することが大切です。面接担当者の4つの役割を知り、採用を成功させましょう。

 

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