採用課題
インタビュー
公開日: 2019/06/24  

「候補者と『二人三脚』で目指す採用成功」日本ヒルティ株式会社 青木様|今月のプロ・リクルーター(第9回)

「候補者と『二人三脚』で目指す採用成功」日本ヒルティ株式会社 青木様|今月のプロ・リクルーター(第9回)

本連載では、ダイレクトリクルーティングを積極的に取り入れ、「プロ・リクルーター」として活躍、実績を挙げている企業の経営者や人事担当者を表彰させていただき、人事業務に対するポリシーや取り組みを伺います。

第9回は、「2018年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」(Great Place to Work(R)Institute Japan)の中規模部門においてベストカンパニーに初選出された「日本ヒルティ株式会社」の人事本部人事課で、ダイレクトリクルーティングを推進する青木唯子様です。

<プロフィール>

青木 唯子様

日本ヒルティ株式会社 人事本部 人事課 リクルーティングスペシャリスト

大学卒業後、人事系コンサルティングファームで、顧客向けの教育研修プログラムや評価制度の企画開発を担当。その後、アパレルで販売経験をし、日系の通販会社で新卒・中途採用と新卒教育担当を経験したのち、2017年10月に日本ヒルティ株式会社へ入社。SNS等を積極的に活用した採用やリファラル採用(リファーラル採用)の施策立ち上げなど、同社のダイレクトリクルーティング推進に大きく貢献する。

【受賞理由】

リヒテンシュタインに本社を構え、世界120カ国以上で、最先端のテクノロジーを導入した工具をはじめとするさまざまな製品に加え、ソフトウエアやエンジニアリングのサービスを提供し、世界の建設業界に大きく貢献するヒルティ。1968年に設立された日本ヒルティは、日本のプロフェッショナル・ユーザー向けに建設現場の基本工程全てに対応する製品を提供しています。

2017年10月に日本ヒルティへ入社した青木様は、同社のダイレクトリクルーティングを推進。SNSを通じたリアルな情報発信、チャットでのカジュアルなコミュニケーションなど、候補者とダイレクトリクルーティングならではの関係を構築。一度は内定を辞退された候補者から「やっぱり興味があるので、もう一度チャレンジしたい」と連絡があったという奇跡の展開もあるなど、数々の採用成功をおさめられました。

ヒルティが掲げる4つの価値観「誠実」「勇気」「チームワーク」「コミットメント」のなかでも、特に青木様が大切にしているのが「誠実」であること。いち企業の人事担当者でありながら、ときに候補者のキャリアアドバイザーのような存在として、候補者のキャリアに日々誠実に向き合っています。

2019年は、ヒルティグローバルのエンプロイヤーブランディングプロジェクトにも参加し、さらなる企業文化の醸成および社内外への認知拡大へ、積極的に取り組まれるそうです。

専門トレーナー「シェルパ」による、グローバル共通の企業文化づくり

「企業文化を大切にしているところ」という軸で転職先を考えていたところ、人材紹介会社に紹介されたのがヒルティとの出会いです。面接で社員の方とお話をしてみると、製品に対する情熱や、話していることの一貫性に、「企業文化を大切にしている風土」を感じ、興味が湧きました。気持ちが高まったところに、面接官である人事のマネージャーから「私も『企業文化をとても大切にしている』という点で、ヒルティへの入社を即決したんです」という話を聞き、私も入社を決意しました。今回、「2018年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」(Great Place to Work(R)Institute Japan)の中規模部門において日本ヒルティがベストカンパニーに初選出されましたが、ヒルティは2017年に世界ランキング22位を獲得し、各国の現地法人でも上位ランクインをしています。これらはヒルティが大切に育んできた企業文化の象徴の一つだと思っています。

ヒルティにはグローバル共通の企業文化を浸透させるための、「The Hilti Way」というトレーニングがあります。このトレーニングでは、企業文化を専門とする「シェルパ(ヒマラヤ登山のガイド役に由来)」に任命されたトレーナーが指導するのですが、シェルパはグローバルで75名、日本には1名しかおりません。新入社員に対しては、入社から3~4カ月のタイミングでシェルパによる企業文化の研修があります。入社直後の研修でも企業文化について説明する機会はあるのですが、少し実務にも慣れてきたこのタイミングに行うことで、より「自分の価値観や実務での気付き」と「ヒルティの企業文化」が融合されることを目的にしています。

「研修」といえば、新卒入社者だけではなく中途入社者に対する研修プログラムが6カ月間と手厚いのも特長かもしれません。中途なので、基本的にはOJTベースですが、最初の1カ月間はEラーニングシステムで知識を習得したり、2週間にわたり専属トレーナーのもと、都内にある専用のトレーニング施設で研修を行ったりします。入社時のほか、新製品が出るタイミングなどでも、トレーニングを受けています。こちらのトレーニング施設はアジア5カ国のトレーニングを集約しています。

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ダイレクトリクルーティングでは、「人事と候補者が二人三脚」

ダイレクトリクルーティングを推進して約1年がたち、難しいと思う点は、経営層が考えている信念や思いを自分のなかで消化して、「サーチ(候補者の検索)に表していくこと」です。サーチして、面談・面接をし、クロージングするという一連の「行動」を自らが実行しなくてはならないとなると、これまでの理解では浅い。もっと深く理解し、しっかり自分のなかで消化しなくてはいけないと感じました。

今後もヒルティは「多様性」と「受容」の考えのもと、企業文化・価値観に共感し、これまでにない新たな風を吹き込んでくれるような人材を求めていますので、そこをしっかり言語化できればと思います。

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また、ダイレクトリクルーティングであるからこそ今まで以上に心掛けていることは、候補者とのコミュニケーションにおいて「誠実であること」です。私よりもずっと年上の候補者、経験の豊富な候補者に、時に厳しいフィードバックや、部門から預かった懸念点などを伝えなくてはならないことがあります。非常に重い部分ではあるのですが、何か隠そうとすると相手もそのことに勘づいてしまうと思いますので、伝え方に気を遣いながら、誠実に接することが大切だと思っています。

部門の成し遂げたいことをサポートするのも人事の仕事であると思うのですが、ダイレクトリクルーティングの場合、人材紹介会社の担当キャリアアドバイザーなどが候補者についているわけではなく、1人ぼっちの状態です。なので、企業側の立場ではあるのですが、「人事と候補者が二人三脚」で、選考プロセスを進んでいるような感じがします。選考が進めば進むほど、関係性は深くなり、アドバイスはもちろん、時には議論することも。もちろん「優秀な人材を採用したい」という企業側としての思いもあるのですが、候補者には納得して入社していただきたいですし、できるだけその方が希望される条件をかなえたいという思いもあります。部門、候補者、ステークホルダーの方々といった皆様に満足していただけるよう、日々走り回っています。

社内外に「企業文化を大切にする働きがいのある会社である」ことを広めていきたい

人事業務の魅力はいろいろありますが、一番は「経営者として考えなくてはいけないところ」です。私が採用をサポートした方が入社後に活躍されて、ビジネスを飛躍的に伸ばすというのを、これまでのキャリアで何度も見てきました。私自身は売り上げを作れませんが、そこに至るまでのサポートはできる。そう思うと、人事は実はビジネスに一番直結した業務ではないかと思っています。

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採用担当をはじめて5年目に突入し、やりたいことや挑戦したいことがたくさんあるのですが、直近でやりたいと思っていることの一つは、さらなるダイレクトリクルーティングの強化です。私は、北海道・東北地方、広島、九州・沖縄地方の営業職の会社を大きくする増員採用も担当しているのですが、まだまだ首都圏以外の採用は人材紹介会社に頼っているところがあるので、全国でダイレクトリクルーティングを推進していきたいです。現在、成長戦略に沿った採用も行っていますが、幹部候補、シニアマネジメント層の後継者の採用も積極的に行っております。ヒルティではマネジメント層の80%を社内昇格にてまかなっております。実績としては、ここ数年で中途採用した方もシニアマネジメントに就いており、スピード感をもってキャリアパスを構築できるのもヒルティならではです。なかなか人材紹介会社経由でこういったプロファイルの方を探すことが難しいので、ビズリーチ経由でこちらからお声がけする採用を積極的に行っております。

それから、2019年はヒルティ全体としてエンプロイヤーブランディングを強化していく年になります。私自身もグローバルのプロジェクトに参加し、社内・社外ともに「ヒルティは、企業文化を大切にする働きがいのある会社である」という認知を広げていきたいと思います。

右から 日本ヒルティ株式会社 人事本部 人事課 リクルーティングスペシャリスト 青木 唯子様
株式会社ビズリーチ キャリアカンパニー リクルーティングプラットフォーム統括本部 副本部長 與島 広幸

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