転職市場を企業自ら確かめる。
難度の高いポジションの採用を続けて成功させた秘訣
小倉クラッチ株式会社
メーカー母集団形成/母集団の質/地方の採用
501-5000名
ビズリーチ導入の背景と効果
- ビズリーチを選んだ理由
- ハイクラス層や専門職、海外拠点のメンバーなど、人材紹介や媒体ではなかなか採れない難度の高いポジションで人材を探していたため
- 導入前の課題
- ・人材紹介を利用したり、合同企業説明会への出展を行ったりしていたが、採用要件に合致する候補者になかなか出会えなかった
・既存の採用活動以外の手法を模索していた
- 導入後の効果
- ・全国・海外の人材にアプローチできたことで、動画編集技術者や海外拠点のマネジメント層の採用に成功
・採用プロセスを改善し、候補者のニーズや懸念事項をくんだ面接や調整が実施できるようになった
導入のきっかけは、データベースの質と運用サポートの安心感
当社はクラッチ・ブレーキの総合メーカーとして、営業・開発・製造まで一気通貫で手掛けています。所在地は群馬県桐生市ですが、アメリカ・中国・タイなど6カ国に10カ所の海外拠点も展開しているグローバルメーカーです。1938年創業という非常に長い歴史を持つ企業で、スキルの高いベテラン社員が多く活躍しています。
中途採用においては、「ビズリーチ」導入前は人材紹介会社の利用やWeb・紙媒体両方での求人広告の出稿、転職フェアを中心とした合同企業説明会への出展などを主に行っていました。地元での採用もうまくいっていたので、製造現場やバックオフィスの社員の採用には困っていませんでした。しかし、課長・部長や役員などのミドルクラスからハイクラス層については、なかなか人材要件に合致した方の採用に至りませんでした。
加えて、全社的に海外拠点のマネジメントを強化する動きが活発になったり、新規事業が拡大したりといった背景から、これまでの欠員補充を中心とした採用ではなく、これまで採用してこなかった新しいポジションで人材を採用する必要性が出てきました。海外拠点のマネジメント経験者は、ハイクラス層以上に採用が難しいと予想できたため、新たな採用手法を検討していました。
そこで、注目したのがスカウト型のサービスでした。これまでの採用手法は常に「待ち」のスタンスであったため、こちらから候補者にアプローチできる点と、自分の目でデータベースを見てスカウトを送れるところに魅力を感じました。
数社から提案を受けるなかでビズリーチを選んだ理由は、まず当社のターゲットとなるハイクラス人材がデータベースに多く存在したからです。もう一つの理由は、運用支援の安心感です。ダイレクトリクルーティングは初めての試みなので「自分にできるのだろうか」という不安や、「工数をかなり割く必要がありそう、労力が掛かりそうだが大丈夫だろうか」といった不安がありました。そうした不安に寄り添うように、ビズリーチは導入前の打ち合わせ時に、実際のサポート内容について説明してくれたので、不安が払拭(ふっしょく)できたのです。安心して導入を決断できました。
導入後、採用に関わる現場とのコミュニケーションが円滑に
ビズリーチを導入して以降、採用ニーズのある現場に説得力のある提案を行えるようになりました。人材紹介などの他の採用手法では、私が直接転職者を確認できるデータベースを見ることができず、現場の責任者にデータベースを提示することもできないので、「採用市場にターゲットとなる候補者がどれくらいいるか」を具体的に伝えられませんでした。そのため説得材料がないまま「人材要件に合致する方がいません」と伝えることとなり、いろんな現場から「実際は応募が来ているのに、人事がフィルタリングをしているのでは」「十分な採用活動を行えていないのでは」と思われてしまうことが多かったです。しかし、ビズリーチのデータベースを現場に見せつつ、市況感を伝えられるようになった現在は、「ターゲットを広げるために人材要件を変えてみましょう」といった提案がしやすく、現場との話し合いも円滑に進むようになりました。
また、ビズリーチ導入以降は採用プロセスを修正し、面接の前に人事との面談の場を設けるようにしました。面談のゴールは、当社の選考に参加してもらうための動機を候補者に持っていただくことです。そのため、面談では会社説明を中心に行い、残りの時間で候補者からの質問に答える場を設けるなど、ウェルカムなムードを大事にしています。
面談ではざっくばらんにお話ができるので、面接に比べて候補者の潜在的なニーズをくみ取りやすいように感じます。たとえば、転職においては年収を気にされる方が多いので、面談の段階で「希望年収はいくらですか」と聞くようにしています。そして、あらかじめ各部門とすり合わせを行って希望年収を叶えられる環境を用意したうえで、安心して最終面接まで臨んでいただくようにしました。
他にも、面談で伺ったことや私自身の所感、面接の際に心掛けてほしいポイントを面接官に事前共有し、面接のクオリティー向上にも努めています。これまでは、人材紹介会社からいただいた候補者の情報を面接官にメールで転送することしかできていなかったのですが、現場と共有できる情報の質が各段に上がりました。
そして、ビズリーチのサポートにも非常に助けられています。まず求人要望のある現場の責任者と私で人材要件のすり合わせを行います。その後、ビズリーチの担当者から市況感を伺って、アドバイスを受けながら、私が求人やスカウトを送りたい候補者のリストを作成します。そして、スカウトの反応や応募状況を見ながら随時ビズリーチの担当者と相談し、人材要件の変更、求人文面の改善などといったサイクルを少しずつ回しています。
必要な業務を進めているなかで、時々「これで大丈夫だろうか」と不安に思うこともあります。しかし、導入した後も定期的に打ち合わせの場を設けてもらい、必要に応じて相談を聞いてもらったりして、ずっと伴走してくれている心強さを感じます。また、採用が決まった際には、一緒に心から喜びを分かち合ってくれるので、まさに採用活動におけるパートナーのような存在です。
人材紹介会社がお手上げ状態だったポジションの採用にも成功
ビズリーチを導入して、北関東付近の候補者に限らず、日本全国や海外の方にターゲットを広げてアプローチできるようになったことで、人材要件に合致する方を採用できました。
まずは動画編集技術者です。こちらは、コロナ禍の影響で訪問営業が困難になり、売り上げが低迷した背景もあり、販促を目的とした製品紹介動画や会社紹介動画制作のニーズが出てきたため、募集を開始したポジションです。動画編集を専任で行う社員を募集するため、全国にターゲットを広げてアプローチしたところ採用に成功しました。
入社した社員は、もともと名古屋在住でした。勤務地はこだわらないとのことでしたが、群馬県となると遠方かつ未知の土地とのことだったため、面談では当社や職種の魅力だけでなく、群馬の土地の魅力や住みやすさを伝えました。また、中古車販売店の紹介や、移住に伴うサポートもできる限り行いました。現在は、会社のYouTubeチャンネルの運営や会社説明会動画の作成を行うなど、動画編集のプロとして活躍してくれています。
もう一人は管理職ポジションで、タイを拠点とするオフィスアドバイザーです。管理職のポジションで、「英語が堪能でタイに長期間滞在できる」ということが条件の、かなり採用難度の高い求人でした。コロナ禍も重なって採用が想定以上に難航し、人材紹介会社はお手上げ状態でした。しかし、ビズリーチのデータベースを検索したところ、たまたまタイ在住、かつ長期間滞在希望で人材要件に当てはまる方がいました。スカウトでアプローチしたところ、面談の機会をいただいたのです。そのなかで、「大きな裁量を持って働きたい」と話されていたため、タイの面接官に「面接では具体例を挙げながら、いかに裁量を持って働ける環境であるかをアピールしてください」と伝えたところ、無事採用に至りました。現在は、リーダーシップを発揮してタイ拠点を率いています。
特に理系や専門職の方には、「自分のスキルが生かせて、やりたいことに挑戦できる環境なら居住地は問わない」という方が多いので、「地方には来てくれない」と思い込まずにスカウトを送ってみる価値があると強く感じました。
当社は社員が高齢化しており、かつリーマン・ショック時に新卒採用を中止していたためミドル層が薄いという課題があります。今後も事業成長を続けるためには、ミドル層を中心に採用を進め、ベテラン社員から技術を伝承していかなければなりません。また、製造業も日進月歩であり、新しいものを取り入れていかないと生き残れなくなってしまいます。経営陣と人事の間で積極的にコミュニケーションを取り、あえて今まで当社にいなかったタイプの人材を採用することで、組織の活性化を目指していきたいです。
【所属・役職等は制作時点のものとなります】