採用に苦戦していた部門でリーダー候補を採用。
歴史ある企業が採用に成功した秘訣

(右)人事部 技術系採用マネージャー/黒田 靖様
(左)プロセス・ソリューションセンター 土木建築ユニットリーダー/加藤 正史様

昭和電工株式会社

 メーカー
 母集団形成/母集団の質
 501-5000名
(右)人事部 技術系採用マネージャー/黒田 靖様
(左)プロセス・ソリューションセンター 土木建築ユニットリーダー/加藤 正史様
日本で初めて国産技術によるアンモニアの製造を実現した昭和肥料株式会社と、アルミニウムの商業生産を国内で初めて開始した日本電気工業株式会社(1934年に日本沃度株式会社から改称)の合併により、1939年に設立。金属系(アルミニウム)の事業を持った化学系企業というユニークなポジションを持ち、有機化学・無機化学から、エレクトロニクス分野・アルミニウム事業まで、事業範囲が幅広いことが特徴だ。2020年6月には(旧)日立化成株式会社(現在は「昭和電工マテリアルズ株式会社」に社名変更)をグループ会社に加え、2023年には統合を予定。

ビズリーチ導入の背景と効果

ビズリーチを選んだ理由
土木・建築系の部門において、採用が難しい次世代リーダー人材が不足し、企業自ら求職者に声を掛ける採用に取組む必要があったため
導入前の課題
・次期リーダー候補となる30~40代のメンバーが部門に不足していた

・「化学系の企業」という印象が強いあまりに、土木・建築系の人材を求めているイメージが採用市場で浸透しておらず、人材紹介会社経由での採用活動に苦戦していた
導入後の効果
・土木・建築系の部門において、次期リーダー候補2名の採用に成功した

化学系企業のイメージが強いゆえに、土木・建築系の職種の採用に苦戦

当社は1939年に設立され、化学系企業として発展を遂げてきました。アルミニウム事業を持った化学系企業という点ではユニークなポジションにいます。幅広い事業範囲ながらも、ハードディスクメディアやスクラップ鉄の再生に用いる黒鉛電極の生産技術も持ち合わせるなど、「当社ならでは」と言われるような「個性派事業」を持っているのが強みです。2020年6月には、日立化成株式会社(当時)がグループ会社となりました。現在は「昭和電工マテリアルズ株式会社」という名称で、グループの一員として事業を行っていますが、2023年には、昭和電工と昭和電工マテリアルズの完全統合を予定しています。

「昭和電工」は、一般の方々に知名度があるとは言えませんが、化学系の事業に携わってきた方のなかでは一定の知名度があるため、化学系人材は人材紹介会社経由である程度順調に採用できていました。しかし、土木・建築系の部門に関しては、化学とはまったく異なる分野であることから、昭和電工が土木・建築系の仕事を自ら手掛けていることも、土木・建築系の人材を必要としていることも、採用市場ではまったく知られておらず、応募が集まらない状況でした。そのため、部門のメンバーによるリファーラル採用を中心に採用を進めてきたのですが、リファーラル採用にも限界が訪れました。特に、次世代のリーダー人材が不足している状況でした。加えて、就職氷河期の影響もあって30~40代のメンバーが少なく、かつ現リーダーの高齢化が進んでいくなか、育成だけでは間に合わないという状況に陥りました。そこで、ビズリーチを導入することに決めました。

導入の大きな理由は、スカウトがあることでした。実は新卒採用において、技術系の学生向けに特化したスカウト型のサービスを利用し、ここ数年で一定の成果をあげていました。そうした背景があり、魅力的な人材にスカウトを送られる点に可能性を感じ、「中途採用でもいずれスカウト型のサービスを利用してみよう」と思っていました。ビズリーチのコンサルタントから連絡をもらったのは、まさにそのタイミングでした。土木・建築系の人材が一定数データベースに登録されていることを教えてもらい、われわれのニーズを満たす候補者である可能性が高そうと感じたことから、ぜひ試してみようと思いました。当社ではミスマッチを減らすためにも現場主導の採用活動を積極的に行っていました。特に、土木・建築系の人材の選考は、化学系出身の私では理解できない点も多いのです。そこで、ビズリーチの利用も現場主導で行うことにしました。

スキルを見極め、ミスマッチを減らすために、採用は現場主導で実施

私の所属する生産技術部プロセス・ソリューションセンター土木建築ユニット(以下土木建築ユニット)は、化学系企業の当社のなかでも土木・建築系の業務を行う特殊な部門です。土木・建築系の仕事に従事してきたメンバーは社内で当部門を中心に管理していたため、人事任せの採用では「どんな経歴やスキルを持つ人材が活躍できるか」がなかなか見抜けず、ミスマッチが起こり得ます。それに対して部門主導の採用であれば、私が直接候補者の経歴やスキルを確認して、お会いしたうえで採用の可否の判断が下せるので、スピーディーに採用を進められて、かつミスマッチを減らせるという点で大きなメリットを感じています。

今回、次期リーダー候補の人材を探すにあたり、まずは似た業態であるプラントメーカーに勤められている候補者に絞ってスカウトを送りました。しかし、当初は予想以上に返信率が低くて焦りました。そこで、ビズリーチのコンサルタントと相談のうえ、スカウト文を見直すことにしたのです。

具体的には、会社紹介の内容の比重を下げて、仕事内容についての記述を増やしました。当初は「仕事内容については、面談で詳しくお話しする方が、候補者にとっても一番わかりやすいだろう」と捉えていました。しかし、返信をいただけないことには面談のステージにも進めません。土木・建築系の仕事のイメージが乏しい昭和電工のスカウトに目をとどめてもらうためには、候補者がスカウトを読むだけで、ある程度仕事内容をイメージできて興味を持ってもらうことが大切だと気付き、スカウト文を見直しました。こうした改善を重ねたところ、スタートから3カ月あたりで徐々に返信が増えてきて、面談に進んでいただける候補者が増えてきました。そのあたりから、「うまくいきそうだ」という手応えを感じはじめました。

運用を継続できたのはコンサルタントがいたおかげ

面談では、候補者に心を開いて話していただけるように、まずは私自身の経歴や昭和電工への入社経緯をお話ししました。実は、私自身も中途採用で入社しており、かつ入社前には「昭和電工で、土木・建築系の人材がどんな仕事をするのか」についてイメージが湧いていなかった経験があったので、候補者が気になるポイントは予測できました。そのため、業務内容や組織体制については詳しく説明しました。特に、ゼネコンや設計事務所と、われわれの関係や立ち位置が、社外の方からはわかりにくいことを知っていました。そこで、われわれは発注者の立場でありながら、設計・現場管理を実施していること、またゼネコンや設計事務所とはパートナー関係にあって対等な立場で仕事をしている点などを丁寧に伝えたりしました。面談者のなかには、「すぐにでも転職したい」と急いでいる方もいらっしゃれば、「いい企業があれば」といった温度感でビズリーチに登録されているような方もいらっしゃいました。そのため、それぞれの方に対して、どのようにはたらきかければ「現在の職場より、昭和電工で働く方が面白そうだ」という気持ちにさせられるかを考えながら、アプローチしました。

ビズリーチを活用して、一番メリットだと感じたのは、「攻めの採用」が実現できるところです。人材紹介会社経由の採用では、基本的に待つことしかできない一方で、自分でデータベースから候補者を探してアプローチできることは、「土木・建築系の仕事ができる」という認知度が低い当部門にとっては、大きな利点でした。

もうひとつのメリットは、ビズリーチのコンサルタントによる伴走支援です。私自身、ちょうど多忙な時期と重なってしまい、現場の業務と並行して採用活動を進めるのは非常に大変なタイミングでした。本務の合間で採用活動を行っているのに、返信率が低かったり面談まで進んでいただける方が少なかったりすると、自信を失うことがありました。そんなとき、コンサルタントの方に気軽に相談ができたり、次の対策のためのアドバイスをいただいたりと、何度も背中を押してもらいました。コンサルタントの支援がなければ、「採用ができないかもしれない」と自信を失い、いったんビズリーチの利用をストップしていたかもしれません。身近に相談相手がいたからこそ、心強く思えて活動を継続できました。

待っていても候補者には出会えない。取り組むべきは「攻めの採用」

ビズリーチ経由で採用した2名は、これまで民間や公共の仕事を発注される側として働いてきた方ですが、発注側でありながら、発注を受ける側と同レベルの計画・設計を行うことができる仕事に携われる当社の業務内容に引かれて入社を決めてくれました。2名は次期リーダー候補なので、これまでの経験を生かし、新しい技術や新しい仕事の進め方をどんどん当社にも取り入れてもらうことで、部門を活性化させるような「攻めの業務」へのコミットを期待しています。

土木建築ユニットは、単一ユニットとして組織的に独立しており、社内ニーズも高く、重要なポジションに位置付けられています。また、最適な技術を提供し、会社に貢献するための「攻めの業務」を推進すべく、今後もバランスよく新卒採用と中途採用を継続していきたいです。

いずれにせよ、「化学系企業のなかの土木・建築系」というように認知度が低い部門の採用においては、待っているだけでは候補者から昭和電工に目を向けていただくことは難しく、「昭和電工で土木・建築系の業務ができる」ことも知っていただけません。ビズリーチの利用を通して、当社側から候補者に積極的にアプローチすることの必要性を感じましたので、今後も「攻めの採用」に取り組んでいきたいと思います。

【所属・役職等は制作時点のものとなります】

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