人員構成のひずみを解消すべく導入し、約2年間で、管理部門、営業、設計、ICT、M&A人材の合計13名を採用
飛島建設株式会社
建設・不動産母集団形成/母集団の質
501-5000名
ビズリーチ導入の背景と効果
- ビズリーチを選んだ理由
- 10年後、20年後の会社を支える30代~40代前半の幅広い人材が必要だった
- 導入前の課題
- ・複数の人材紹介会社と契約したが、質・量ともに満足できる結果には至らなかった
・人材ニーズが拡大するなかで、10年後を見据えてビズリーチ・ダイレクトを含むキャリア採用のチャネルを増やしたかった
- 導入後の効果
- ・ビズリーチ・ダイレクトの導入で管理部門や営業、設計、ICT、M&A人材などの質の高い人材を13名採用できた
・候補者と直接話すことで、転職を考えている方のニーズが把握できるようになった。そのうえで自社の強みをどのように候補者に伝え、対応するべきかブラッシュアップできた
欲しい人材だけに直接アプローチできるスカウト型の採用は、結果的には効率的な採用手法
ビズリーチ・ダイレクト導入のきっかけは、30代~40代前半の中堅層の人材補強でした。これまで、そのときの景気にあわせて採用をしてきたこともあり、建設業界が「冬の時代」だった2000年代と新卒採用の時期が重なっていた中堅層が、明らかに少なかったんです。この人員構成のひずみを放っておいたらどうなるのか。職種別の離職率などを考慮して10年後、20年後をシミュレーションしたところ、30代の技術者を今補強しなければ、人材不足で会社が回らなくなる実態が見えてきました。
そこで、複数の人材紹介会社と契約して候補者との接点を増やしましたが、建設業界全体が人材不足のなか、質・量ともに満足できる状況ではありませんでした。さらに、土木・建築の技術者だけでなく、社内の人材ニーズが管理部門や営業などにも拡大。採用チャネルを広げることが必要だと考え、2017年にビズリーチ・ダイレクトの導入を決めました。
ただ、導入前はビズリーチのことも、ダイレクトリクルーティングという言葉も聞いたことがありませんでした。人材紹介会社との契約を増やしていくなかで、ビズリーチの担当者が来社したのですが、そのときは人材紹介会社の一つだと思っていたんです。最初は、「自分で人材を探すなんて手間がかかるサービスだな」とは思いました。ただ、以前、求人広告を出して、募集要件にあてはまらない方からの応募の対応に忙殺された苦い経験があったので、「本当に欲しい人だけにアプローチできる」というスカウト型の採用は、結果的には効率的な手法なのかもしれないと思うように。とくに当社は「30代~40代前半の人材が必要」とニーズが明確です。アプローチするターゲット層を絞り込める手法は、当社に合っていると感じるようになりました。
面談から、その場で一次面接へ。候補者に合わせた柔軟な対応で採用スピードもアップ
ビズリーチ・ダイレクトを導入して約2年間で採用したのは、管理部門、営業、設計、ICT、M&A人材など13名。土木・建築の施工管理はまだ採用できていませんが、データベースの質が総じて高く、登録者のボリュームゾーンが30代~40代のため、当社のニーズとも合っています。候補者の絞り込みはビズリーチの担当者がサポートしてくれ、当社の条件を満たした20~30人のリストを定期的に作成してくれます。2週間に一度ミーティングの時間を設け、既存の条件ではリストアップできなかった方を選出するなど、細かな認識合わせも欠かしません。ほかにも、指定した資格条件に該当する新規登録者がいれば、メールで通知がくるよう設定しており、当初懸念していたほどのパワーはかかっていません。
候補者からスカウトの返信をいただけたら、「まずはお会いしませんか」と面談から入るようにしています。面談は、私と採用部門の部長クラスの2~3人で対応。「採用したい」と思えば、その場で一次面接に切り替えて合格を出すこともあります。「今日は面談の予定でしたが、もしよろしければ一次面接という場にさせていただけませんか。ぜひ次は二次面接に進んでいただきたいです」と提案し、エントリーシートを渡します。選考のスピード感も上がりますし、いい意味での「サプライズ」によって、候補者の転職への意欲もぐっと高まります。
候補者にお会いする際に大切にしているのは、「候補者の気持ちになること」。少しでも安心して転職していただけるように、当社で取り組んでいる働き方改革や65歳定年制を紹介し、年収の試算も最初に口頭でお伝えするようにしています。「企業側が採用する(人材を選ぶ)」というスタンスではなく、「候補者に当社を選んでもらう」ということを意識し、接しています。
社内の人材ニーズがすべて本部にあがり、情報の一元管理ができるようになった
当初は「大変そう……」と思っていたビズリーチ・ダイレクトですが、候補者の「生の声」を聞けることで、人によって異なる転職事由もより理解できるようになりました。きめ細かな対応ができるようになり、キャリア採用のスキルやノウハウが社内にしっかり蓄積されていく実感があります。
採用実績が積みあがることで、「人材活性化推進室に相談すれば解決してくれる」という認知も社内で広がってきました。支店からも「キャリア採用については、本社に依頼すればよい人材を見つけてくれる」との認識もあり、キャリア採用に関する情報を本社で一元管理できるように。これまではそれぞれの支店が人材紹介会社を通して採用活動をすることがあったので、会社全体の情報の透明性は非常に高まりました。さらに経営陣からの人材の質に対する評価も上がり、投資対効果も認識できています。
ビズリーチ・ダイレクトのようなスカウト型の採用は、「紹介を待つ」より時間も手間もかかります。ただ、自分の会社に来てほしい人材を「探しに行く」大変さは、従来の採用手法の「ニーズに合わない応募者も含めて対応をこなす」大変さとは質が違います。本当に欲しい人材だけにパワーをかけられるので、前向きに高いモチベーションで取り組めます。今後、売り手市場がますます強くなるなかで、直接候補者にアピールして口説けるツールは、必要な採用チャネルでしょう。