ダイバーシティー採用に積極挑戦。候補者の声を参考に、社内環境の整備も推進
(右)経営企画部 企画グループ 課長代理/佐藤 愛里 様
香川証券株式会社
金融母集団形成
51-500名
(右)経営企画部 企画グループ 課長代理/佐藤 愛里 様
ビズリーチ導入の背景と効果
- ビズリーチを選んだ理由
- ・これまでの中途採用のツールは担当者によって紹介のばらつきが発生していたが、ビズリーチ・ダイレクトは求める人材に直接アプローチできるという点があるため
・業界の変化に対応するために、他業界経験者を採用するダイバーシティー採用を推進していくため
- 導入前の課題
- ・社内のダイバーシティー化を推進する必要があったが、これまでは中途採用を積極的に行っておらず採用の経験も少なかった
- 導入後の効果
- ・小売業での勤務経験を持つ20代の人材の採用に成功。候補者の方々と話すなかで見えてきた、若手ビジネスパーソンが持つ現職への不安や不満は、社内のマネジメント環境の改善などにも生かせる貴重な声となった
金融・証券の経験は問わず、「人とコミュニケーションを取ることが好き」を唯一の入社条件に
2020年1月にビズリーチ・ダイレクトを導入したのは、これから中途採用に注力していくためです。長年、当社では新卒中心の採用活動を行ってきました。また、中途入社の方は入社の際の条件としては証券営業経験がマストでした。
しかし、ネット証券の台頭など、金融・証券業界が大きく変化している今の時代、「これまでのやり方だけにこだわるのではなく、多様な業種を経験されている方をお迎えすることで社内にシナジー効果が生まれ、結果、お客様により質の高いサービスの提供ができるのでは」と考えました。お客様のことを思い、お客様に良いお役立ちができるよう全力を尽くすことは何より大切。培ってきたノウハウは生かしつつ、他の業界の良い事例をどんどん取り入れていくことが必要だと思い、ダイバーシティー採用を推進していくことにしたのです。
また、入社の条件についても、金融・証券経験のない方を積極的に採用すべく、「人とコミュニケーションを取ることが好き」であるかどうかを唯一の条件とさせていただきました。
採用手法としてビズリーチ・ダイレクトを選んだのは、仕事に対して意識の高い方や自らの成長を志している方が多く登録されている印象があったからです。しかし、導入前はもちろん「スカウトを送って返事が来るのだろうか」と思っていました。都心の企業の成功事例は多くあっても、「果たして、当社のような地方企業が使って成果が出るのだろうか」という不安があったからです。
社内に浸透する、「採用は将来の香川証券に対する投資」という考え方
ターゲットとしたのは、20代から30代前半の方。当社は入社10年目までの社員が全体の過半数を占めており、30代半ばの支店長も多い環境であるという理由からです。加えて、希望勤務地や希望業界、希望職種などがマッチする方をピックアップして候補者リストを作り、グループ内で上長を含めて議論したうえで、お会いしたい方を選び、スカウトを送るようにしました。
運用するなかで気付いたのは、エリアを絞り込みすぎずにアプローチしてみるのも良いということ。希望勤務地に「全国」と書いている方はもちろん、「東京」「大阪」などと書いている方の中にも、お話をすると「勤務地にこだわりはないので、香川でも大丈夫です」という方が意外と多くいたのです。また、地方と都会における、転職に対する考え方の違いも感じました。四国において、転職はまだまだハードルの高いものという印象がありますが、東京や大阪で働く方にとっては転職をすることが当たり前であり、フットワークも軽いのだと知りました。
まずはオンラインで面談を行い、入社前後のギャップを極力なくすためにも「聞きづらいと思わず、気になることは何でも質問してください」とお伝えして、当社のことを包み隠さずお話ししました。また、計3回の面接では一貫して「当社に入った後、活躍できるフィールドを提供できるだろうか」という目線で選考することと、スピーディーに選考を進めていくことを意識しています。面接では、社長面接や役員面接を実施しますが、社長は「会社の財産は社員。社員の財産はお客様。お客様にとってより質の高いサービスを提供するために、会社の財産となる優秀な社員は積極的に採用する」という考えを持っていて採用への意識が高いので、積極的に協力してくれます。
勤務地にこだわりがない方も多いため、地方企業にもチャンスはある
面談・面接でお会いした候補者の方は、「自分自身がどのようなキャリアステップで成長していきたいか」を描けている方がとても多く、魅力的に映りました。入社を決めてくれた20代の社員は、小売業からの転職です。面談や面接で、「社長の方や富裕層の方と真剣に資産運用の話ができる経験は、積み重なると自分の成長確度を高めてくれる」といった話をしたところ、仕事内容にとても興味を持ってくれました。入社後は3カ月間の研修を受け、現場に配属されたところです。今後、中途採用が進み多様な人材が増えてくれれば、新卒入社の社員との間に良いシナジーが生まれていくように思います。また、候補者の方々と話すなかで、若い方が現職にどんな不安や不満、課題を感じているのかも知ることができました。これは、当社の若手社員にも同様に当てはまるものかもしれません。だからこそ、彼らの声は社内のマネジメント環境の改善などに生かしていければと思っています。
「成長できる環境なら働く場所は問わない」という若い方も、少し年を重ねて「地元に戻りたい」「地方で暮らし、働きたい」と思っている方も、ビズリーチ・ダイレクトのデータベースには多くいる印象でした。だからこそ、地方企業にも優秀な人材を採用できるチャンスは大いにあると思います。
今後、採用とともに進めたいのは、各種制度の整備です。当社は、数年前に年功序列の制度を撤廃しました。今後入社される方に高いモチベーションを持って働き続けてもらうためにも、若手社員をしっかり評価するための仕組み作りを引き続き進めていきたいです。また、女性の総合職を採用し始めてからはまだ11年目と歴史が浅いので、知識と経験を身に付けた女性が家庭と両立しながら活躍し続けられるためにも、働きやすい環境をもっと整えていこうと思います。